第11話 初めての注腸バリウム

第11話 初めての注腸バリウム

入院前、ボクの体力は無くなり、

『早く入院したい』

そんな気持ちが強くなった。

やっと入院でき、一安心したのだが、

今後の予定を聞くと、検査の毎日が

待っていた。

一気に憂鬱になる。

入院一日目の朝を迎えた。

検温に始まり血圧測定。

そして2~3日に1回は採血。

この日の朝は採血がある日だった。

熱は相変わらず37度5分前後をキープ。

熱が高いと検査ができないかも…

そんな話があった。

『できれば検査よ延びてくれ』

そんな気持ちも強くある反面、オープン

したばかりのお店のことも気になる。

おまけに下剤も飲んでいて、これで

中止になって、また別の日に下剤を

飲むのもどうなのか…。

いろんな気持ちが頭の中を駆け巡っていた。

9時過ぎになり、各病室にアナウンスが

流れる。

「これから〇〇先生の回診が始まります。

病室にてお待ちください」

ボクのところにも医師がきた。

ただ、来たのは主治医ではない。

この時、初めて知ったのだが、どうやら

主治医がすべてを担当するわけじゃなく

医師もチームでやっているようだった。

回診に来た医師は、初めて会う男性の

医師だった。

血圧や体温、採血結果などを見ながら

ボクに体調のことなど聞いてくる。

医師「少し熱が高いようですけど、

これくらいであれば、大丈夫です

ので予定通り検査しましょう」

ボク「あっ、わかりました」

何とも複雑な気分だった。

検査が延びてほしいという気持ちと

どんどん検査を終わらせて早く退院

したい。

そんな気持ちが入り混じっていた。

ボクの検査は12時30分~。

予定通り検査をすると決まってから、

2~3時間検査まで時間があったのだが、

その間はとてもブルーな気持ちだった。

何せ初めての検査だから…。

『注腸バリウムってどうなんだ?

お尻からバリウムいれるんだぞ。』

『苦しくないのか?

口から飲むバリウムだって嫌だって

人がいるのに。。。』

『胃カメラはやったにしても、オレは

バリウムをさけてきたんだぞ。。。』

『大腸カメラだけでいいんじゃないか?』

そんな気持ちが検査の時まで続いた。

「ピンポーン」

ボクのベッドのスピーカーから音が

聞こえた。

「ヒロ田さん、検査の準備ができました。

レントゲン室へお願いします」

看護師さんからの連絡だった。

とうとうきたか。。。

ボクは覚悟を決め、レントゲン室へと

向かった。

レントゲン室に入ると、看護師さんが一人

手際よく検査の準備している。

そこに医師が入ってきた。

検査する医師は、ボクの主治医だった。

少しホッとしたボクは、こう切り出した。

ボク「先生、初めての検査ですので不安

なんですけど、お手柔らかにお願い

します」

医師「あー、大丈夫だよ。ちょっと我慢

してもらうけど、すぐ検査室出た

とこにトイレあるから、終わったら

すぐ行けるしさ」

ボク「検査中漏らす人はいないですか?」

医師「それは無いよ、大丈夫」

検査を担当する医師が主治医だったことと

不安に思っていたことを口に出したことで

随分と気が楽になった。

医師「じゃあ、そろそろ始めようか」

検査するベッドは、どうやらいろんな

角度に動くベッドのようだ。

医師「じゃあ、ここにうつ伏せになってね」

医師「始めるよ」

そう言った瞬間、肛門からバリウムが

注入されていく。

医師「じゃあ空気入れてくね」

なんだ、なんだ空気って…?

どうやらバリウムを腸の上のほうまで送る

ために空気を送り込むようだ。

お腹が張ってきてちょっぴり苦しい。

ボク「先生、ちょっと苦しい感じです」

医師「空気はこれで終わりだから、

もうちょっと待ってね」

そう言いながら医師がレントゲン技師さん

に声で指示をする。

「ちょっと右にずらしてください」

「はい、ここで1枚撮ってください」

「縦にしてもらえますか」

「はい、ここで1枚撮ってください」

こんな感じでどんどん進んでいく。

おそらく素早く進んでいるんだろうけど

ボクにはとても長く感じた。

なぜなら、お腹が張って苦しいのと、

漏れそうな感じがしていたからだ。

医師「じゃあ、いま抜いてくるね」

そう言ったかと思うと、

今度は、お腹の張りが取れていくと

同時に、便意が凄かった。

ボク「先生、なんか漏れそうな感じするん

ですけど…」

医師「大丈夫。もうすぐ終わるからね」

しばらくすると、、、

医師「終わったよ。すぐ出たとこにトイレ

あるからね」

ボクは、検査室を出てトイレへと直行した。

ーつづくー

ヒロ田

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