第12話 もう食べることはできないの?

第12話 もう食べることはできないの?

注腸バリウム検査が終わり、

ホッとしたボクは、検査に行く時とは違い、

スッキリした気分で病室に戻ってきた。

しかし、またすぐ暗い気持ちに

なっていく。。。

病室に戻ってしばらくすると、、、

看護師「ヒロ田さん、検査お疲れ様でした」

「どうでしたか?」

ボク 「いや~、初めてのことで不安だった

けど、無事終わってホッとしてます」

看護師「それは良かったです。

あと、これ飲んでくださいね。

バリウム固まらないようにする下剤

ですので」

ボク 「えっ?また下剤飲むの?」

看護師「そうなんですよ。それじゃないと

バリウムが固まると大変なので…」

『あー、、、ただでさえトイレに通ってる

回数が13~15回なのに、下剤飲むと

さらにトイレの回数増えるな。。。』

下剤に始まり、下剤で終わる。。。

検査が終わったのに、またトイレ通いで

忙しくなりそうだ。

そう考えると暗い気持ちになった。

さらに、、、

看護師「ヒロ田さん、明日の検査は

胃カメラの予定です」

ボク 「えっ?明日ですか…」

胃カメラはもう少し後だと思っていたが

明日だと言われ、さらにがっかりした。

ボク 「あと、どんな検査が予定されて

るんですかねー?」

看護師「今のところ、胃カメラと後は

レントゲン撮ったりCT撮ったり

するだけの予定です」

『とりあえず嫌な検査は明日で終わりか…』

『明日乗り越えればあとは楽だな…』

そんなことを思ってみるのだが、目先の

下剤、そして次の日に控えている胃カメラ。

この思いのほうが強く、どうしても楽観的

に考えることができなかった。

胃カメラと言えば、、、

ボクは、クローン病で入院する8年くらい

前に胃カメラを一度だけ経験したこと

がある。

胃痛が続いて、起きている間中、

痛みが続いている。

ものすごい痛みではなく、ジリジリと

いうのかキリキリというのか、そんな

感じの微弱な痛さだ。

3日くらいはそのまま放置していた。

というのも、いつか治るだろうと考えて

いたからだ。

しかし、ずっとその調子で続き、

だんだんと気になってきたボクは、

病院に行って診てもらうことにした。

胃カメラしたことあるかい?

と聞かれ、当然したことがなかったので

そう答えると、ご飯食べてきてないなら

今すぐできるとのこと。

何とか避けたかったボクは、違う方法を

聞くと、バリウムを飲んで診るという

方法はあるとのことだった。

しかし、結局は1週間後くらいに

胃カメラの検査もしたほうが良い。と

いうことだったので、意を決して

胃カメラ検査をすることにした。

これがとっても苦しかった。

その時のことを思い出してしまい、

下剤でトイレの回数増える、

明日の胃カメラ検査…。

その2つを思うととてもじゃないが

楽観的にはいられなかった。。。

この時、下剤を飲まなくても1日13~

15回トイレに行く。

膝、足首が痛く、腫れあがって熱を

もっている。

ベットから起き上がるのも面倒なくらい

痛い。

動きたくないが、トイレは行かないと

いけない。

体温は37度5分~37度8分の間くらい

を行ったり来たり…。

そして憂鬱な検査が明日に控えている。。。

体調が悪いと楽観的に考えれないものだ。

さらに、当たり前だがボク以外の人には

朝、昼、晩の食事が運ばれてくる。

『なぜ自分がこんな病気に?』

『食べれるっていいなー』

『調子よくなってきたら食べれるように

なるのかな?』

『いつか食べれる時が来るかも…』

そんなことも考えるようになった。

そんな時、回診に来た女性の医師に

こう聞いてみた。

「先生、すごく良くなったら食べること

できるんですよね?」

そうすると、女性医師は少し笑いながら

「ヒロ田さん、クローン病は食べれない

病気だよ。食べれると思わないほうが

いいよ」

『え、、、なんだそれ…。

食べれないの…』

女性医師の言葉を聞いてガッカリした。

別に今すぐ食べたいと言ってるわけでは

ない。

『いつか食べれる!』

そんな希望を持って、検査や治療を

受けたかった。

しかし、、、

女性医師からの一言で大きく落ち込んだ。

『オレはもう食べることができないのか…』

と。。。

注腸バリウムが終わり、ホッとできたと

思ったら下剤を飲む必要がある。

さらに次の日は胃カメラ。

そして女性医師からの『クローン病は

食べれると思わないほうがいい』と

いう発言。

こうして入院2日目は、とっても暗い

気持ちになって終えていったのである。。。

ーつづくー

ヒロ田

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