第21話 絶食2年目にレミケードの提案

第21話 絶食2年目にレミケードの提案

ボクのクローン病の特徴としては、

体調が悪くなるとトイレの回数が増える。

トイレの回数が増えるということは、

痔ろうになった瘻管から膿が出てくる。

これがボクのクローン病の特徴だ。

クローン病と診断される前から、ずっと

腹痛というのを経験したことが無い。

ボクは絶食してエレンタールの摂取を

することでトイレの回数が1日3回と

かなり少なくなった。

そのため体調が良くなり、タバコを復活。

そしてコーヒーも…。

さらに具なしの味噌汁も追加された。

そこに日中の空腹感を紛らわす飴、

たまにガム。

そういった毎日を過ごしていたが

体調不良になることはなかった。

絶食が良かったのだと思う。

体調は良かったのだが、毎月の採血結果は

CRP(炎症反応)が2.00~3.00の間を

行ったり来たりしている状態。

その数字だけ見ると正常値が0.03以下

なのだから良いとは言えない。

だが医師も「顔色はいいし、体調も

良さそうだから、数字ばかりを気に

してもね…

気にしてストレスになるのも

良くないから…」と、本人の体調を

重視してくれた。

絶食期間も長くなってくると、

慣れたもので、食べなくても良いように

なってくる。

いや、、、空腹感は半端ない。

でも、それ以上に絶食してエレンタールで

生活していることで明らかに体調は

良くなってきているし、トイレの回数減、

それに痔ろうからの膿も出ない、もしくは

出ても少ない程度だったので、食よりも

体調良く快適に過ごせるほうが、ボクに

とっては重要だったのかもしれない。

毎日楽しみがあったというのも大きい。

タバコにコーヒー、そして具なしの

味噌汁を飲むことが毎日の楽しみで、

それができていたのも良かったのだろう。

絶食しながら1年が経過したころ、

2人で始めた仕事も、いつしか10数名に

増えていた。

働いている人たちは、ボクが食べれない

病気というのは知っている。

しかし、だからと言って会食をしない

わけにはいかない。

たまにはお酒を飲み、

各々コミュニケーションをとる機会が

あっても良いだろうと考え、何度か

会食の場を設けた。

もちろんボクは食べも飲みもしない。

あっ、100%リンゴジュースか

ウーロン茶は飲むけど…。

絶食していて何が辛いって、周りの皆が

食べれないボクに気を遣うことだ。

こういう時は、何も気にせず自分たちの

ことだけ考えてくれてるほうが有難い。

あと、いつもエレンタールを始めてる

時間に会食だから、カロリー不足になって

くるからか、だんだんと体力が

無くなってくる。

けれど、『帰ったらエレンタールに

具なしの味噌汁だ!』と考えるだけで

暗い気持ちにならずに済んだ。

絶食も2年くらい続けていくと

腸の状態も少し良くなっているのだろう。

エレンタールの吸収が良くなり、体重も

55kgに増えてきていた。

退院時49kgからするとゆっくりでは

あるが着実に進歩していってる。

毎朝、体重計に乗るのが楽しみだった。

エレンタールの摂取も慣れてきて、

1日2,100kcal~2,400kcal摂取。

滴下速度は1時間210ml~250ml。

速く滴下するのは、あまり良くないと

言われていたが、慣れてきたことと

おそらく腸の状態も良くなってきて

いたから問題なくできたのだろう。

絶食2年目のこの頃、仕事も20数名の

従業員になっており、食に関しては

さらに意識が無くなっていった。

『もうずっと食べなくてもいいかも…』

そんな気持ちになったように思う。

絶食を続けながら仕事はどんどん拡大し、

従業員の人数は30数名になる。

食に関しては『食べたい』という気持ちが

ほぼなくなっていた。

確かに具なしの味噌汁を飲んでいた。と

いうのは胃袋を多少満たしてくれていた

からなのかもしれないが…。

そんなある日の受診日。

採血結果のデータは、相変わらずだ。

CRP(炎症反応)が2.00~3.00の間。

そこで医師がこんな提案をしてきた。

医師「今まで認可されなかったんだけど

クローン病にも適用されて、それなりに

いい結果が出てる新薬があるんだけど

試してみるかい?

ボク「新薬って、どんなのですか?」

医師「レミケードって言って、リウマチ

の人とかでも使ってる点滴なんだけど

クローン病の人も使用可能になって、

けっこう効果出てる人も多いからさー。

ただ、初めのうちは一泊入院して

もらわないとダメなんだけどね」

ボク「一泊でやらなきゃダメな理由って

あるんですか?」

医師「もしレミケードが合わないと

副作用で、特にアナフィラキシーショック

とかになる可能性もあるから、そうなると

すぐ対処しなければいけないから入院が

必要なんだよね」

ボク「そうなんですね。

でも良くなる可能性があるなら

やってみます!」

話の内容を聞くと、効果はあるらしいが

まれに副作用が出るようだ。

副作用と聞くと良い気はしないのだが、

事前に知っておくことで不安は消える。

今回は、アナフィラキシーショックという

副作用がまれに起きる可能性があるとの

ことだった。

ただ、入院してやるんだし、何かあっても

対処してくれるんだろうから、副作用に

関しての心配はすぐに消えた。

それよりもレミケードをやることで

採血結果が正常値に近くなっていく

のかどうか、早く試したくなってきた

のである。

ーつづくー

ヒロ田

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