第23話 絶食解禁でお粥を食する

第23話 絶食解禁でお粥を食する

ボクは初めてレミケード治療受け、

今後、定期的に受けることになった。

そんなある日の受診日。

採血結果を見ながら医師がこう言った。

「ヒロ田さん、そろそろ少しずつ食べて

いってみようか」

ボク「えっ?いやーここまできたら、別に

食べなくても大丈夫ですけど…。」

医師「いや、あまり腸を動かしてないのも

良くないからさー。

ホント無理せず少しずつ食べていこう。

そのかわり体調悪くなったらすぐやめてよ」

ボク「わかりました。とりあえずお粥で

慣らします」

クローン病の本や、インターネットで

情報収集していたので、栄養療法に

関してある程度の知識はあった。

1.完全絶食(エレンタール100%)

2.エレンタール70%、食事30%

3.エレンタール50%、食事50%

4.エレンタール30%、食事70%

5.食事100%

体調が良くなるにつれ、エレンタールの

比率を下げていく。

その第一段階に来たわけだ。

70%をエレンタール、30%食事。

体重を増やしたかったボクは、最初から

食事で栄養を取れないと読み、今まで通り

2,400kcalのエレンタールを摂取する

ことにした。

食事は、お粥と具なしの味噌汁で決定。

『食べれるようになったらいいな~』

そう思っていたはずなのに、いざ食べても

良いとなったら、嬉しい気持ちよりも

恐怖心のほうが強かった。

『今まで絶食してきたのに、少し食べた

だけで体調悪くなったりしないか?』

『トイレに何回も行くことにならないか?』

そんなことが頭を駆け巡る。

この時のトイレの回数は1日2~3回で

落ち着いていた。

ボクにとっては、それが1日のリズムに

なっていて快適に過ごせていた。

もしも食べたことによって、そのリズムが

崩れたら…?

そんな恐怖心が出てきたのである。

もちろん、食べれるようになって嬉しさ

もある。

ただ3年も食べていないと、口に固形物を

入れるのが何となく怖いわけだ。

『とりあえず慣らしで少しだけ食べよう』

ずっと絶食だったから、食べることに

罪悪感もあったのだと思う。

ボクはそう言い聞かせながらお粥を作る

ことにした。

本当は、とろとろになる重湯からスタート

が良いのだろうけど、重湯は好きじゃない

ということもあり、五分粥程度にして

食べることにした。

あとはいつもの具なし味噌汁。

五分粥と具なしの味噌汁が目の前に並ぶ。

3年ぶりのご飯だ。

味わいながらよく噛んで食べよう。

そう思いながら一口食べた。

『何コレ…、砂を食べてるみたいだ…』

最初から五分粥を食べたからか、

3年ぶりに口の中に入れたご飯は、

砂を食べているようで、とても不味いもの

だった。

今まで具なしの味噌汁や水分しか口に

含んでいない。

お粥で柔らかいとは言え、腹痛とか

起きても嫌だったので良く噛んだ。

口の中はジャリジャリ砂をかじっている

ような感じだったが、それでも口の中で

溶けて無くなるくらい良く噛んだ。

もう1つ問題があった。

それは今まで顎を使っていなかったせいか、

とても顎が疲れる。

おまけに、ご飯茶碗3分の1程度の量しか

ないのに完食することができない。

お腹がすぐきつくなってしまうのだ。

『3年も食べていないとこうなるのか…』

ずっと食べていないから胃が小さく

なっているのだろう。

さらに顎を使っていなかったからか、

噛むことが疲れる。

そして先ほど言った、お粥が砂のようで

ジャリジャリとしているため

口の中がとても変な感じだった。

正直、味わって美味しく…は無理だった。

確かに食べれるという喜びはある。

ただ、明日もコレか…?

と思ってしまう気持ちもあって、

何とも言えない感じだった。

もっともっと味わいながら、そして

楽しみながら食べようと思っていたのに、

食べた瞬間から今までに経験したことの

ない感覚があった。

こうして3年ぶりに絶食が解禁され、

お粥を食したが、とても複雑な気持ちで

1日目の食事が終わったのである。

ーつづくー

ヒロ田

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