第40話 横行結腸の左右に長さ10cmの狭窄

第40話 横行結腸の左右に長さ10cmの狭窄

レントゲン室のドアを開けると、いつも大腸

カメラの検査室にいる看護師さんがいた。

ヒロ田「あれー、レントゲン室にも来るん

ですねー」

看護師「そうだよー、内視鏡の検査は、

どこでやることになっても内視鏡室の看護師

が来るんだよねー」

ヒロ田「へぇー、そうなんですね。いやー、

レントゲン室で大腸カメラやるっていうんで

どんな感じかなと思って…」

看護師「あー、いつもと同じ感じだけど、

今日は透視するんでしょ?」

ヒロ田「そうみたいですねー」

看護師「透視するときはここじゃないと検査

できないから、内視鏡室じゃなくココでやる

んだけど、検査はいつもと同じ感じだよ」

ヒロ田「へぇー、そうなんですね」

看護師「ヒロ田さん、いっつも眠る注射使って

たんだっけ?」

ヒロ田「いつも使ってます。たぶん先生も

1アンて言うと思います」

看護師「ヒロ田さん検査に慣れてるもんね」

そんな会話をしながら看護師さんが検査の

準備をしていると主治医がやってきた。

主治医「じゃあ始めようかー」

看護師「先生、ヒロ田さんホリゾン1アンで

いいですか?」

主治医「あー、ヒロ田さんいつも使ってた

もんね。いいよー1アンで」

ホリゾンという眠くなる注射を打つ。

ボクがその注射を打った時の感じを言葉で

表現すると、お酒に程よく酔った感じで

気持ちいい。という表現になるだろうか…。

目の前がフワフワ~っとしてきて気持ちいい

感じになる。

最初の検査の時は、すぐ寝てしまっていたの

だが、この頃はすぐ眠ることなく気持ち良い

状態で検査を受けれているという感じだった。

しかし、この日はちょっぴり違ったのだ。

カメラを入れていくと、所々で痛む。

主治医はカメラがとても上手だ。

にもかかわらず痛いということは、腸の状態

が良くないのだろう…。

ボクは所々に痛みを感じ、時には眠くなる

注射の影響か記憶が無くなったまま検査を

受けていた。

「ここで写真お願いしまーす」

主治医がレントゲン技師の人に撮影の指示を

出しているのが何となく聞こえてきた。

何度かそんなことが続き検査が終了。

いつも外来で大腸カメラの検査をした時は、

別のベッドに移動して、1時間くらい寝て

から帰るのだが、今回は入院しているので

病棟の看護助手の方が迎えに来てくれて

車いすで病室に帰る。

検査結果が気になったが、主治医が後ほど

検査結果を伝えに来るとのことだったので

ボクは病室のベッドに横になった。

眠くなる注射が効いていたのか、病室の

ベッドに横になって、すぐ寝てしまった。

夕方くらいだろうか、主治医が病室に来た。

主治医「ヒロ田さん、狭窄はねー横行結腸の

左右にあって、両方とも長さ10cmくらいの

狭窄なんだよね」

主治医「それで手術なんだけどね、ココじゃ

なくて別の病院紹介するからさー、そこで

やったほうがいいわー」

ヒロ田「えっ?ココでできないんでしたっけ

?」

主治医「もちろんできるよ。でもクローン病

の手術に慣れた先生にやってもらったほうが

いいと思うんだ」

ヒロ田「そうなんですか。ボクは先生もここ

にいるし、同じ病院のほうが良いかと思って

たんですけど…」

主治医「うーん、でも慣れた先生にやって

もらったほうが確実だわー。どっちにしても

手術に必要な検査はしなければいけないから

それはボクがやるからさ。そして紹介状書く

し電話もしておくから転院して手術するよう

にしよう」

ヒロ田「じゃあそうします」

主治医からまさかの提案だった。

自分の病院でやってくれないの?と少し

淋しい気持ちもあったが、患者さんのこと

を考えてくれてるなーと感心もした。

どうやら胃腸の手術のスペシャリストが

いる病院を紹介してくれるようだ。

とても有難い。

転院するのは少し嫌だったけど主治医の

提案を有難く受け入れた。

ただ転院を選んだと言っても、転院先が

すぐに手術をしてくれるとは限らない。

12月1日に入院したボクの計算としては

手術して年内には退院したい。

できれば病院で正月は迎えたくない。

そう思っていた。

しかし転院するということになったら、

状況によっては年越しもあり得るかもしれ

ないな…。

そんな余計なことを考える。

考えてもしょうがない。

主治医から転院する日を聞くまで考えない

ことにしよう…。

他に主治医からこんな話が出た。

主治医「それでねヒロ田さん、小腸バリウム

の検査も必要になるんだよね」

ヒロ田「えっ?小腸バリウムってどうやって

検査するんですか?」

主治医「鼻から十二指腸くらいまでチューブ

を入れて、そのチューブからバリウムを流し

て小腸内をレントゲン室で透視して診る検査

なんだよね」

ヒロ田「鼻から入れるって、エレンタール

やるときに使うチューブくらいの太さですか?」

主治医「いや、けっこう太いんだ。正直ちょっと

辛い検査なんだよね」

ヒロ田「そうですかー…。でも仕方無いですよ

ね」

主治医「うん、手術するなら小腸まで見ておいた

ほうがいいからさー」

ヒロ田「わかりました」

こうしてボクは初めて小腸バリウムという検査を

することになった。

検査は翌日だ。

しなきゃいけない検査なら早いほうがいい。

エレンタールをしてたから、鼻にチューブを

入れることには抵抗は無い。

しかし、太いチューブってどれくらいだ?

したことのない検査というのは不安が

つきまとう。

ボクの頭の中は小腸バリウム検査のことで

頭がいっぱいになった。

『しょうがないんだ…』

と言い聞かせながらも何となく気分は重い。

こうして不安な気持ちを持ちながら検査

当日を迎えたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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