第41話 初めての小腸バリウム検査

第41話 初めての小腸バリウム検査

憂鬱な朝を迎えた。

今日は、小腸バリウムの検査だ。

本来、ニフレック等の下剤を飲んで、腸を

キレイにしてから検査を行うようだが、

ボクの場合は、前日に大腸カメラの検査で

腸をキレイにしていることと、絶食を続け

ているとのことで、ニフレック等の下剤を

飲まずに検査ができるとのことだった。

これは有難い。

検査時間は未定だが、昼近くに検査する

ようだ。

検査の流れとしては、地下のレントゲン室で

検査をするのだが、その前に、自分の病室で

鼻にチューブを挿入して、それからレントゲ

ン室に移動するとのことだ。

看護師さんがチューブを入れるということだっ

たが、その前に自分でチューブを挿入したいと

申し出た。

なぜなら、他人に入れられるとタイミングが

合わないことが多く、そのたびに苦しくなる

から、それを避けたかったのだ。

一度、チューブがどんなものなのかイメージ

トレーニングしたかったボクは、看護師さん

にお願いしてチューブを持ってきてもらった。

チューブを見た瞬間、思わず苦笑いした。

ヒロ田「いやー、これけっこう太さあるねー」

看護師「そうなんですよー。大丈夫です?」

ヒロ田「うん、頑張って入れてみるけど…」

チューブの太さは、直径6~7mmくらい

あるだろうか…。

チューブの色が緑色というのも、また

何とも言えない…。

検査10分くらい前に看護師さんが病室に

来た。

看護師「ヒロ田さん、もう少ししたら行きま

すのでチューブ入れてもらっていいですか?」

ヒロ田「わかりました」

ボクはキシロカインゼリーという表面麻酔

剤を使い、鼻からチューブを挿入する。

エレンタールをやるときに鼻からチューブを

入れているので、鼻からチューブを入れるの

は慣れている。

けれど、今回のチューブの太さはエレンター

ルで使用するチューブの4~5倍はあると思わ

れる。

挿入はできるのだが、チューブが太いため、

喉に引っ付いているのが気になって仕方ない。

ヒロ田「これ、検査室で先生来る前にチュー

ブ入れていいですか?一発で決めますから」

看護師「あっ、そうしましょうか」

検査室でチューブを入れる許可をもらった

ボクは、チューブを抜いて辛さを無くし、

検査の時間まで病室で待っていた。

看護師「ヒロ田さん、そろそろ時間です。

私も行きますので一緒に行きましょうか」

看護師さんが病室に来た。

いよいよ小腸バリウム検査だ。

地下にあるレントゲン室に着き、病室でやっ

たようにチューブを鼻から入れていく。

ちょうど入れ終わったくらいに主治医がレン

トゲン室に入ってきた。

主治医「どうだい?うまく入ったかな?」

ヒロ田「これでどうでしょう?」

主治医「ちょっと見てみようか」

そう言ってレントゲンで透視しながら、

上手くチューブが入ってるか確認する。

主治医「あー、もう少し奥に入れたいとこ

だなー」

そう言いながらボクの鼻に入ってるチューブ

を奥へ押していく。

どうも他人にやられるのは苦手だ…。

ヒロ田「あっ、先生ボクやっていきます」

主治医「大丈夫かい?」

ヒロ田「はい、大丈夫です。入れていきます

よ」

そう言いながら自分でチューブを奥へ入れて

いく。

ヒロ田「先生どうです?」

主治医「もう少しだねー、もう少し入るかい

?」

「あっ、いいね。ここで大丈夫だわー」

チューブの挿入は完了した。

主治医「じゃあ、始めていこうか」

チューブさえ入れてしまえば、検査じたいに

苦しさは無い。

確かにチューブが入っているので、喉に

引っ付いてる時間が長くなればなるほど

辛くなってくるんだろうけど、とりあえず

ボクの場合は苦痛なく検査が進んでいった。

バリウムは鼻の近くのチューブに挿入口が

あり、そこからバリウムを注射器のような

もので押し込んでいく。

するとチューブの先端に穴が開いているので

そこからバリウムが体内に流れていくという

感じになっている。

ボクは主治医と一緒にレントゲンの画像を

見ながら検査していたため、バリウムが

流れていくのを見ていた。

バリウムをある程度入れると、今度はボクが

横向きになったり仰向けになったり…。

位置を変えながら、小腸の画像を撮影して

いく。

痛みも何もない。

検査はあっという間に終わった。

実際の検査時間はわからない。時間にしたら

けっこうかかっていたのかもしれないが、

辛くなかったからか、早く終わったように

感じたのである。

終わってからすぐに鼻からチューブを抜く。

検査中は苦しくなかったとは言え、チュー

ブが抜けると楽になるものだ。

病室に戻ると看護師さんが何やら持って

きた。

看護師「ヒロ田さん、これ下剤ですから

飲んでくださいね」

ヒロ田「あー、そっかバリウムだから下剤

飲まないとダメなんだね」

看護師「そうなんですよー。あと水も多めに

取ってくださいね」

そうだった、バリウムだから検査が終わった

後に下剤を飲まないとダメだった。

これがまた面倒だ。

トイレの回数が多くなる。

『あれ、そんなことより考えたら狭窄になっ

てる部分をバリウムが通過するとき痛みそう

だな…』

そんなことを考えると一気に憂鬱な気分に

なっていく。

そして、もう1つボクには憂鬱な気分に

させている事があった。

痔ろうが悪化していて、切開している箇所

から膿が出てきているのはもちろんのこと、

それ以外にも、新たな箇所に膿が溜まって

いて、痛みが出ていたのだ。

腸が狭窄になっていることもあるけれど、

膿が溜まっている影響もあるだろう。

微熱が下がらずにいた。

小腸検査が終わった日の夕方、主治医が

小腸検査の結果と、今後の打合せのために

病室へとやってきた。

主治医「ヒロ田さん、小腸は問題なかった

わー」

「でね、大腸の手術する前に、痔ろうの

ほうも手術しておいたほうがいいと思う

んだよねー」

そう主治医が提案してきた。

確かに主治医が言ってるように、痔ろうの

手術をしたほうが良い時期にきているのか

もしれない。

これだけ膿が溜まって痛みが出てきている

のだから…。

ーつづくー

ヒロ田

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