第95話 大腸カメラ終了後の夕方から食事再開

第95話 大腸カメラ終了後の夕方から食事再開

「今日の夜から、全粥だけどご飯出すように

するから食べてみてね」

そうIBD専門の医師(以下IBD医師)に言わ

れ、今日の夜から食べることになった。

5月9日から絶食しているから18日ぶりの食

事だ。

何だか絶食を続けていると、食べなくても

良いんじゃないか?

そのほうが調子いいんじゃないだろうか…?

そんなことを思ってしまう。

実際、痔ろうの手術をしたというのもあるが、

入院して絶食してから徐々に良くなってきて

いる。

その結果、体調が回復してきたからか、やる

気も出てきた。

しかし、IBD医師は食べてみたほうがいいと

言っている。

確かに食べて大丈夫なのであれば、食べたい

というのが正直なところだ。

ただ、この食べ始めというのが緊張する。

『調子悪くならないか…?』

『トイレの回数が増えないか…?』

そんなことが気になるからだ。

だが、一度食べて調子が悪くならないとわか

った瞬間、食に火がついて何でも食べたくな

ってしまうのだ。

まるでダイエットが終わった後のリバウンド

のように…。

18時から夕食の時間なのだが、だいたい17

時45分くらいに食事が運ばれてくる。

「ヒロ田さん、食事復活したんですね」

そう言いながら看護師さんがボクのところに

食事を運んできた。

まず見て驚いたのは、おかずも普通について

いる。

ボクはてっきり全粥と具なしの味噌汁程度だ

と思っていた。

ところが、全粥と固形のおかず、それに味噌

汁も具がある。

『おいおい大丈夫か…?』

そんな気持ちに一瞬なったけれど、病院で出

されているものだ、きっと大丈夫なんだろう

…と自分に都合よく考えた。

「ヒロ田さん、無理しないでくださいね」

看護師さんがボクにそう伝え病室を後にした。

きっとボクが絶食をしていて、食欲がなかっ

たら無理に食べなくてもいいですよ。

そういう意味で言ったのだと思うが、ボクは

全部キレイに食べた。

まだ食べれそうな勢いだ。

思わず、1Fにあるコンビニに行って食べ物

を買ってこようかな?

そう思ってしまうくらい食に火がついてしま

った。

けれど、さすがにそれはまずい。

コンビニで食べ物を買って調子が悪くなった

となれば大変なことになるな…。

一瞬、理性を失いそうになったが、後のこと

を考えるとブレーキがかかった。

『夕食だけで少し様子みなきゃ…』

ボクのクローン病の症状は、悪化してくると

下痢が続き肛門周囲膿瘍になり、最終的に痔

ろうになるパターンだ。

体調不良の時は、食べた直後から膿が溜まり

切開して排膿させないと痛くてたまらない。

調子が良いか悪いかというのは、膿が溜まる

か、もしくは切開したところから排膿される

量が多いかでわかる。

絶食を続けていると、排膿される量も少量だ。

入院している5月27日火曜日の夜、ボクは

久々にご飯を食べた。

久しぶりの塩味は最高だ。

全粥は味がなかったけれど…。

絶食中は、飴などの甘いもので空腹感は満た

される。

具合の悪い時は、食欲すらないから絶食で平

気だ。

少し調子が良くなってくると、空腹感が出て

くるので、その時は甘い飴が必要になる。

黒飴なんか最高だ。

更に調子が良くなってくると、今度は塩味が

欲しくなってくる。

この時は昆布茶や梅昆布茶で空腹感をしのぐ。

けっこうこれで満足できるものだ。

塩味を摂取するようになると、急に飴が不要

になる。

そして今回のように食事を再開すると、昆布

茶や梅昆布茶も不要になってくる。

きっと、食事で塩分を摂取することになるか

らだと思うが…。

絶食中は、あまり喉が渇くこともない。

「水分を多くとるように」と言われるけれど、

実際は水分を多くとることができない。

塩分が少ないからだと思われる。

だが食事している時は、水を良く飲むように

なる。

特に冷たい水が好きだ。

味のついてる飲み物はほとんど飲まなくなる。

逆に絶食中は水を飲むことがほとんどなく、

味のついた100%ジュースなどが飲みたくな

る。

いつもそんなパターンだ。

さてそんなボクが久々に病院食をペロリと食

べた。

久々の満腹感。

だが食べた後のトイレが気になる。

どれだけトイレに行くことになるのだろう…。

20時になり、いつものエレンタールを始めて

いく。

1,200kcalを摂取する。

腸の状態が良くなっていれば、栄養を吸収し

ていくので、体重が増えていくはずだ。

少しばかりボクは期待している。

なぜなら、今の体重は53kg。

入院時は55kgだった。

クローン病になる前の体重は62kg。

それがクローン病になってからはあまり増え

ていくことがない。

一時期、とても調子が良くなって60kgを行っ

たりきたりするくらいまで回復したことがあ

る。

でも、それっきりだ。

そのためボクにとっては体重が増えていくと

いうのは楽しみの1つでもあるのだ。

5月28日水曜日。

食事をスタートして二日目の朝。

結局、昨日のトイレの回数は10回くらいだ

った。

やはり、あまり変わらないのか…。

食事は一日二食のため朝食は出ない。

20時にスタートさせたエレンタールが朝8時

に終わる。

ボクはエレンタールの片づけ(洗ったり)を

して、まずはコーヒーを淹れる。

病室でパソコンを開き、コーヒーを飲みなが

らメールのチェックや、ちょっとした仕事を

やっていく。

9時になり、IBD医師が回診に来る。

「どうだいヒロ田さん、トイレ減った?」

「ちょっと朝はご飯でないけど、昼と夜で

食べて様子見よう」

ボクの頭の中は昼ごはんのことでいっぱい

になったのである。

ーつづくー

ヒロ田

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