第122話 痔ろうのシートン手術で初の仙骨硬膜外麻酔

第122話 痔ろうのシートン手術で初の仙骨硬膜外麻酔

看護師さんの説明が続く。

看護師「ヒロ田さん、手術が終わってからな

んですけど、麻酔が覚めるまで病院内で寝て

待ってもらうんです。それで8時30分に麻酔

をかけても、すぐ効くわけじゃないので何回

かに分けて麻酔していくんですよ」

ヒロ田「あっ、そうなんですね。今まですぐ

効いてたような気がしたんですが…」

ボクの記憶の中では、麻酔はすぐに効くもの。

そういうイメージだった。

看護師「あっ、それって腰椎麻酔とかでしょ

?ウチはねー仙骨硬膜外麻酔っていうやつで、

腰椎麻酔とは違うんだよね」

ヒロ田「あっ、そうなんですか?それってど

んな麻酔ですか?」

看護師「お尻の尾てい骨のあたりに麻酔する

から、腰椎麻酔みたいに下半身全体じゃない

ので安全なんだよね」

どうやら麻酔にも種類があるようだ。

看護師「麻酔が効いてから、だいたい2~3時

間くらいで覚めていくんだけど、8時30分か

らでしょう…。たぶん、30分くらいかけて

麻酔していくから手術できるのが9時とか9時

30分くらいなんだよね。そうすると、麻酔覚

めるのが12時とか12時30分になる可能性が

あるから、そうなると次の診察(クローン病

の)に間に合うかなーと思ってて、一応、遅

れるかもしれないってこと病院(クローン病

を診察する)に伝えておいてもらえるかな?」

ヒロ田「はい、大丈夫です。そうなったら電

話して遅れること伝えますので」

看護師「たぶん、遅れることはないと思うん

だけど、万が一あったらね困るから…」

ヒロ田「はい、大丈夫です。』

そんなことよりも麻酔のことが気になった。

やったことがない麻酔なので、どんな感じな

のか…。

痛さがあっても嫌だし…。

ヒロ田「ところで、その尾てい骨にする麻酔

って痛いんでしょうかね?」

看護師「いやー、皆さん痛いとは言ってない

ですけどねー。たぶん思ってるよりは痛くな

いかと…」

ヒロ田「あっ、それならいいんです」

聞いておいて良かった。

これで少し安心した。

11月11日火曜日の朝がやってきた。

シートン手術は慣れているが、初めての病院

での手術なので多少は緊張する。

8時30分からの手術ということだったけれど、

ギリギリは嫌だったので、8時には病院に着

くよう家を出た。

さすがに朝の早い時間は、駐車場に停まって

る車が少ない。

それでも中に入るとボク以外で5人くらい待

合室に座っていた。

気になっていることは二つ。

一つは麻酔は痛くないだろうか?ということ。

あと一つはトイレに行きたくならないのだろ

うか?という二つだ。

これはいつもシートン手術をする時に思うこ

とだが、全身麻酔で眠っていればわからない

のけれど、局所、下半身、そして今回の仙骨

硬膜外麻酔は、起きているから余計なことも

わかってしまうわけだ。

特にこの時期のボクのトイレに行く回数は10

~12回は行っている。

2時間に1回はトイレに行っているイメージだ。

『手術中に行きたくなったらどうなるんだ?』

そんなことが気になってしまう。

そのため受付を済ませて呼ばれるまでの20分

間でトイレに2回も行った。

行っても出るわけではないが、何となく気に

なってしまい、ちょっと便意を感じるとトイ

レに行っていた。

ボクが受付した時は、ほんの数人しかいなか

った待合室が、気づけばどんどん人が入って

きていた。

「ヒロ田さん、3番の診察室へお入りくださ

い」

呼ばれた時間は8時20分頃だ。

思ったより早く呼ばれた。

『手術まであと10分はある。診察室ってこと

は、前処置か何かの説明かな…?』

そんなことを思いながら呼ばれた診察室へと

向かった。

ヒロ田「あっ、ヒロ田です」

診察室のドアを開けてそう伝えた。

看護師「あっ、ヒロ田さん、それじゃこちら

のベッドで横になってもらおうかな」

ヒロ田「毛を剃ったりの前処置ですか?」

電気メスを使う時に、身体に対極板というも

のを貼り付ける。

いつも太もものウラとかに貼りつけるから、

どういうものかは見たことが無い。

剥がすときに毛があると痛いということで

剃ったりする。

ボクは、てっきりそういう前処置をこのベッ

ドでするのだと思っていた。

看護師「あっ、ヒロ田さん、ここでね全部や

るの」

ヒロ田「えっ?そうなんですか?てっきり前

処置だけして別の場所に移動すると思ってま

した」

看護師「そうだよねー、でもね、ここで全部

できるの」

ビックリだ。

ここは診察室。

こんなところで手術までやるなんて…。

看護師「あー、ヒロ田さんて何回かシートン

の手術してるんでしたもんね?」

ヒロ田「はい、なので流れはだいたいわかり

ます。電気メス使うのに太ももとかに何かを

貼りますよね?」

看護師「そうそう、今日も貼るけど、どこが

いいかなー」

ヒロ田「前は太ももの裏とかだったけど、毛

とか剃ってたような…」

看護師「あっ、そっかー、太ももね、じゃあ

麻酔してから見てみようかな」

『麻酔?早いなー、もう始まるのか…?』

ボクは、心の中でそう思ってしまった。

なんたって仙骨硬膜外麻酔なんてのは初めて

だ。

そうこうしているうちに医師が来た。

ボクは、すでにうつ伏せになって寝ている。

この状態が続くのかと思うとちょっと気が

重くなる。

医師「ヒロ田さん、じゃあ麻酔しますね。

よろしくお願いします」

ヒロ田「お願いします」

尾てい骨のあたりを医師が触っている。

医師「じゃあヒロ田さん始めますね」

ちょっと押された感じがした。

医師「はい、今ここ痛いとこ。これ終わった

ら楽になりますよ」

そう医師が言ったのだが、声でビックリした

からか、ぐりぐり押された感じだけで気づか

なかったのかわからないが、痛さを感じるこ

とはなかった。

ヒロ田「あれ?終わったんですか?痛くなか

ったような感じでしたけど…」

医師「あっ、それは良かった。あとね、これ

を何回かに分けて麻酔していくんだけど、痛

いのはもう終わり。あと麻酔を入れてくだけ

だから…。それじゃまた時間になったら来ま

すね」

そう言い残し、医師は別の患者さんのところ

へと向かったのである。

ーつづくー

ヒロ田

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