第123話 初めてで少し緊張した仙骨硬膜外麻酔

第123話 初めてで少し緊張した仙骨硬膜外麻酔

仙骨硬膜外麻酔で痔ろうの手術をするという

ことで、初めてのボクは少し緊張していた。

一番最初が痛いと言っていた仙骨硬膜外麻酔

(ボクは痛く感じなかった)も一回目が無事

に終わり、後は時間を空けて麻酔が効いてる

かを確認しつつ何回かに分けて麻酔をしてい

くとのことだった。

尾てい骨のあたりに麻酔しているので自分自

身で見ることはできないが、おそらく針は刺

したままなのではないか?

そんな感じがした。

感覚的に刺さっているように感じただけで、

実際はどうなっているかわからないが…。

5分くらいの間隔を空けながらと言っていた

ので、その間は看護師さんが前処置というの

か手術の準備をしているようだった。

痛いと言われてた一番最初の麻酔が終わり、

落ち着いてきたボクは、あることを思い出し

た。

ヒロ田「あれ?そういえば電気メス使うのに

何かつけるんでしたよね?太ももとかだと毛

とかの処理する必要ありますか?」

看護師「あー、そうだねー。でも毛を剃る必

要あるかなー?」

ヒロ田「何回か手術してますけど、毎回電気

メスする時、毛は剃ってましたねー」

看護師「ちょっと一回見てみようかな」

そう言って、ボクの太ももを見ている。

ヒロ田「ところで、あれ何で毛を剃るんです

かね?」

看護師「手術が終わって剥がすときに、毛と

かがあると引っ張られて痛くなるでしょ。そ

れで…」

ヒロ田「あー、それだけのことですか?てっ

きり医療的に何かあるのかと思ってました」

看護師「あー、でも太もも剃らないと痛いか

もねー」

ヒロ田「そんなにくっつく感じでしたっけ?」

看護師「けっこう凄いよ」

ヒロ田「あら、それならどっか違う場所ない

ですか?」

看護師「あ、腰でもいいんだけど、腰にしよ

うか?」

ヒロ田「あっ、腰でいいならそれでお願いし

ます」

太ももの毛を剃ったりするのは、どうやら

痛いから…というのが理由らしい。

もっと違う理由があるかと思っていたけれど

…。

とりあえず、電気メスの対極板というものは

腰につけることで決まった。

看護師さんが腰に電気メスの対極板を貼りつ

ける。

貼りつける時は少しひんやりと冷たい感じが

する。

ちょうど看護師さんが対極板を貼りつけた頃、

医師がやってきた。

医師「どうです?ヒロ田さん大丈夫ですか?」

ヒロ田「はい、大丈夫です」

医師「いま、また少量麻酔していきますけど、

もうここからは痛く無いですから」

ヒロ田「はい、お願いします」

もう痛くはない…と医師は言っていたが、

ボクにとっては、最初に針を刺すときも麻酔

をしてる時も痛みは感じなかった。

尾てい骨のあたりをグリグリと押されてる感

じがしたのと、医師が『はい、じゃあ麻酔し

ますよ。はい今だけ痛いとこ、これで痛いの

終わりですから…』と、少し大きい声で、し

かも早口で言ってたことで、そっちに気が取

られて、痛さが気にならなかっただけなのか

もしれないが…。

麻酔は、間隔を空けて何回かに分けて行う。

5分おきくらいに麻酔液を注入し、それを

30分くらいかけて行っていたように思う。

6回くらいは麻酔液を注入していたと思うか

ら…。

局所麻酔、下半身麻酔、もちろん全身麻酔の

経験もあるけれど、今回の仙骨硬膜外麻酔と

いうのが、一番効いてないのでは?と麻酔が

すべて終わる30分くらいの間、ずっとそう思

っていた。

効いてきたという感覚が、ボクには無かった

からだ。

何度か医師が来て「どうですか?」とは聞い

てくるものの、ボクは「効いてるんですかね

ー?」という言葉しか出てこなかった。

しかし…

5回くらい麻酔を打った頃だろうか…。

だんだんと右足のほうだけ痺れてきたような

感じになってきた。

下半身麻酔をした時、両足が思うようにいか

なくなるあの感じだ…。

『あっ、効いてきたなー』

そう心の中で思った。

でも、両足ではない。

なぜか右足だけだ。

大丈夫か左足?

右足しか効いていないのでは?

医師や看護師は「大丈夫ですよー」と言うん

だが、片方だけ効いてなかったら嫌だな…と、

どうしても手術を受けるボクとしては気にな

ってしまう。

そして、医師が最後の麻酔をしていった。

「これで5分くらい待てばもう大丈夫です」

『そう言い残していったけれど、左足効いて

ない感じだけど大丈夫なのか…』

少し時間が経過した後、今度は別の医師がや

ってきた。

『あれ?麻酔してくれた先生と違うぞ…?』

『初めて会う先生だけどどうしたのかな…?』

医師がカルテなどを見て看護師さんと話をし

ているようだ。

話の感じからすると、麻酔をしてくれた医師

では無く、どうやら今きた医師が手術をして

くれるようだ。

『ここは患者さんが多いからか、一人の医師

が一人の患者さんを担当するわけではないの

か…?』

『それとも、ボクの手術が割とイレギュラー

で予定を入れたから医師が他のことで忙しい

のか…?』

どういう理由かはわからないが、打ち合わせ

をした医師(仙骨硬膜外麻酔をしてくれた医

師)とは違う医師が手術を担当するようだ。

ボクは、手術を担当する医師と麻酔する医師

が違うことに少し戸惑ったが、そんなことよ

りも麻酔が効いているかのほうが気になって

いたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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