第124話 仙骨硬膜外麻酔後シートン手術がスタートした

第124話 仙骨硬膜外麻酔後シートン手術がスタートした

ボクの寝ている診察台付近には看護師さんが

1人と手術を担当する医師がいる。

看護師さんとボクのカルテを見ているのだろ

う。

手術の打ち合わせをしているようだ。

麻酔は効いているのだろうか…?

未だに、右足だけしか痺れていない。

医師「それじゃヒロ田さん始めていきますね」

「けっこう広範囲に膿が溜まってるようだね

ー」

確かに広範囲に膿が溜まっている。

この時のボクは、両方の睾丸2箇所に膿が溜

まっていた。

睾丸のところは皮膚が軟らかいからか、今ま

で溜まってきても勝手に破れて排膿されるこ

とが多かった。

でも勝手に破れての排膿なので、穴が小さく、

溜まりやすい状態だった。

その他には睾丸の下(肛門に近いほう)と肛

門の間の部分。

ここも溜まりやすい。

ただ、ここは4~5ヶ月前に違う病院で切開し

ていて、少量ずつは排膿されているから激痛

にはなっていない。

その他にも、少量ずつ溜まっているところは

あるが、同じく4~5ヶ月前に切開しているか

ら、そんなに痛くはない。

ただ一箇所だけその時に切開し忘れたところ

がある。

手術前の打ち合わせでは切開するという話だ

った。

しかし、ボクが全身麻酔で寝ている間、急遽

切開を止めたというのだ。

その理由は、違う場所を切開した時に、膿が

溜まっている箇所(メインで切開する予定だ

った箇所)を押すと、別の場所から排膿され

るので切開しなくて良いと判断したようだ。

その切開しなかった箇所は、右側のお尻の下

側で、肛門から離れているところだ。

なので、ここもまた激痛ではないのだが、座

ると溜まっている感じがわかるし、何だか嫌

な感じがするのだ。

痛みは無いから我慢できるが…。

さらに、そのメインで溜まってる箇所も、

睾丸の下と肛門の間のところを切開したこと

で、排膿されてるからか、思いっきり溜まっ

てきたら、そこから排膿されていた。

そのおかげで痛さが軽減していたのかもしれ

ない。

けれど、やはり膿が溜まっている箇所を直接

切開しないと、この嫌な感じは無くならない。

なので、ボクはその箇所だけは切開してもら

わないとダメだと考えていた。

医師はパッと見ただけで「けっこう広範囲に

広がってるね」と言い、手術を始めようとし

ていた。

ヒロ田「あれ?見ただけでわかるんですか?」

医師「うん、だいたいわかるよ。あと触りな

がらやっていけばもっとわかる」

さすが肛門科のプロだな…と感心した。

医師「これ痛いかい?」

何かを刺しているようだ。

ツンツン押された感じはするけど痛くはない。

もう片方にもツンツン。

痛くはない。

『あれ?左足ゼンゼン痺れた感じしてなかっ

たけど、麻酔効いてたんだなー』

そう心の中で思った。

医師「それじゃ始めていくね」

こうしてシートン手術がスタートした。

医師がいろいろやってるようだけど麻酔が

効いてるからか痛くはない。

それはそうと、ボクはいつも痔ろうの手術を

する時、気になってることが一つある。

それは、便意を催さないのか?ということだ。

もちろん麻酔の効いてる時は大丈夫なのかも

しれないが、問題は麻酔が切れかかってきた

けれど、まだ歩くことができないという状況

で便意を催したらどうする?

お腹はクローン病だから常に下ってる状態だ。

我慢はできないぞ…。

そんなことを毎回考えてしまう。

ただ、10回近く痔ろうの手術をしていて、今

までそうなったことが無いので大丈夫なのだ

とは思うが…。

でも毎回気にはなってしまう。

そんなことを考えているうちに、手術はどん

どん進んでいる。

だんだんと同じ姿勢が辛くなってきた。

いつもなら足が上下したり開いたり閉じたり

できる手術台で手術をするのだけれど、シー

トン手術だからかわからないが、とても簡易

的だ。

普通の診察台にうつ伏せに寝てやっている。

お腹のあたりに枕のようなものを入れている

けれど、それがまた辛くしている。

何だか痺れてきたというのか痛くなってきた。

ヒロ田「ちょっと同じ体勢が辛くなってきた

から動いていいですか?」

少し我慢していたが、さすがに限界がきた。

医師「あー大丈夫ですよ。楽な体勢になって

ください」

そうは言われたものの、考えたら腰から下は

動かないんだった。麻酔で…。

とりあえず、腰から上のあたりを少し動かし

ただけでも少しは楽になった。

医師「よーし、ヒロ田さん、そろそろ終わり

ますよ」

『おっ、早いな…』

と同時に、ボクは何となく嫌な予感がした。

ヒロ田「あっ、先生、右側のお尻の下にでき

てる箇所もやってもらえましたかね?」

医師「あれ?ほとんどやったけどまだあった

かい?」

ヒロ田「あのですねー…」

そう言いながらボクは手を動かし、膿の溜ま

っているあたりまで手を伸ばしていった。

しかし…

お尻のあたりを触っているのだが、どのあた

りか麻酔が効いててわからない。

ヒロ田「あれ?この辺なんだけど麻酔効いて

てわかんないですね」

医師「いや、わかったわかった大丈夫。触っ

たらわかったわー」

一番肝心な部分をやってもらわないと、また

前回と同じになってしまう。

医師「よーし、これで大丈夫だわー。体の中

で使っても大丈夫な柔らかいゴムを今回使っ

てるから痛みも出ないし取れづらいと思うけ

ど、こればっかりはどうなるかわからないか

ら、取れてきて膿が溜まるようになったらま

たやっていくしかないわ」

ヒロ田「そうですね、また違う場所に膿が溜

まるかもしれないし。まずは今溜まってると

ころが排膿されるだけでも良かったです」

こうしてシートン手術が無事に終わったので

ある。

ーつづくー

ヒロ田

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