第140話 ストーマ手術のための入院六日目は小腸バリウム検査

第140話 ストーマ手術のための入院六日目は小腸バリウム検査

2016年3月28日月曜日。

入院六日目の朝がきた。

今日は小腸バリウム検査の日だ。

幸いなことに下剤は免除された。

入院一週間前から絶食してることと、入院

してからももちろん食べてないので問題ない

だろうとのこと。

これは助かった。

下剤を飲むと、トイレ通いが今以上に凄くな

るので、精神的ダメージが大きく、どっと疲

れが出るから飲まなくて良いという判断は大

変有難い。

だからと言ってのんびりできるわけではない。

ボクの頭はフル稼働だ。

何にフル稼働しているかというと、小腸バリ

ウムの検査時間のことで頭がいっぱいなのだ。

もちろん、そんなのは検査しなければ、どれ

くらいの時間がかかるかわからない。

おおよその検査時間はわかったとしても…。

この検査時間というのがボクにとって重要だ。

なぜならトイレに行きたいと思っても検査中

にトイレになんか行けないからだ。

この入院している時期は、正直、小漏れは何

度もある。

いや、毎回小漏れしていると言ってもいい。

毎回小漏れしててオムツは汚れないのか?

そう、毎回小漏れしているとオムツが汚れ、

毎回換える必要が出てくる。

だが、オムツもけっこうな値段がする。

ボクみたいに毎回毎回漏らす可能性が高い

と、その都度オムツを交換しなければいけな

くなる。

そうなるとオムツで破産する。

オムツ破産だ。

さすがにオムツで破産するわけにはいかない

と考えたボクは、オムツの中に快適パットな

るものをつけ、その上にトイレットペーパー

を、快適パットと同じくらいの長さで5~6枚

くらい重ねる。

ちょっと股のところが盛り上がり、少し違和

感もあるが、オムツ破産するよりはいいだろ

う…。

さらにオムツ外に漏らす可能性もある。

それよりは良いと考えた。

小漏れの場合はトイレットペーパーで受け止

めてくれるから、トイレに行ってトイレット

ペーパーの交換で済む。

ただ、たまにイレギュラーなことが発生する。

量が多く出てしまう場合だ。

この時は、足を広げすぎたり、あまり大きな

動作をするとオムツの内股ギャザーから外に

漏れ出てくる。

こうなったら大変だ。

下着にも漏れ、場合によってはズボンやパジ

ャマを汚すことになる。

うまくいくときは、量が出てもトイレットペ

ーパー→快適パット→オムツと順序良く受け

止めてくれるのだが…。

そんなこともあり、検査時間の長短はボクに

とって重要なのだ。

気にしたってどうしようもないことだけど、

そのどうしようもないことで頭がいっぱいに

なっていた。

そんなことを思っていると看護師さんがきた。

時計を見ると10時20分だ。

看護師「ヒロ田さん、小腸バリウム呼ばれま

したー」

ヒロ田「とうとうきましたかー」

看護師「いま車イスで迎えにきますので、も

う少し待っててくださいね」

ヒロ田「あれ、着替えなくてもいいんでした

っけ?」

看護師「うん、内視鏡じゃないのでそのまま

で大丈夫です」

ヒロ田「わかりました」

数分後、車イスで助手さんがお迎えに来た。

看護助手「じゃあヒロ田さん行きますか」

ヒロ田「はい、お願いします」

検査室に到着すると看護師さんに誘導されベ

ッドに座る。

座ったか座らないかのタイミングで主治医が

きた。

ヒロ田「あっ、先生が検査するんですか?」

主治医「うん、ちょっと自分で診ておこうと

思ってね」

ヒロ田「じゃあ、お願いします」

主治医「あっ、チューブどうする?」

ヒロ田「あっ、自分で入れたいです」

主治医「じゃあちょっとやっててもらってい

いかい?検査の準備してるからさ」

そう言って緑色の太いチューブを渡してきた。

エレンタールをやるチューブの何倍あるだろ

う…。

鼻から入れる胃カメラくらいの太さがある。

そのチューブにキシロカインゼリーを塗り、

ゆっくり入れていく。

けっこう順調に入っていった。

ヒロ田「先生どうですか?まだ入れますか?」

主治医「あっ、もうそんなに入ったの?どれ

どれ透視してみようか…。あー、いい感じだ

ねー。でももう少し入れたいとこだなー」

ヒロ田「こんな感じですか?」

主治医と二人で透視されてる胃腸の画面を見

ながらチューブをもう少し入れていく。

十二指腸に入れたいようだ。

主治医「あっ、これでいいかな。よし、じゃ

あこれで始めていくね」

ヒロ田「はい、お願いします」

主治医がバリウムをシリンジで何度も何度も

入れていく。

主治医「よし、これでいいかな。ちょっとこ

こで一枚お願いしまーす」

主治医が、撮ってほしいタイミングでレント

ゲン技師さんに指示を出している。

主治医「けっこう順調に流れてるわー。これ

なら20分くらいで検査終わるかもね」

ヒロ田「あっ、そうですか」

『あと20分か。何とか我慢できそうかな…』

そう思っていたが少し便意が…。

『あと20分だから小漏れくらいならいいか

…』

小漏れになる保証はないが、食べてないし

飲んでもいないので大丈夫だろうと考えた。

検査中でトイレも行けないし…。

そして小漏れ。

うまく少量で済んでくれたようだ。

『よし、このまま検査がもう少しで終わって

くれれば小漏れで済むな…』

あと20分なら頑張れる。

そいう自分に言い聞かせながら残りの時間の

検査を受けていたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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