イレウス(腸閉塞)

イレウス(腸閉塞)

2018年10月17日~10月31日までイレウス

(腸閉塞)で緊急入院した。

その前日の10月16日。

この日は一ヶ月に一度の診察日だった。

採血結果はいつもと変わらない。

変わっていたのは、朝からお腹が少し痛かっ

たということだ。

腹痛は今年に入ってからも3~4回は起きてい

いるが、いつもは食事をせずに過ごしている

と自然に治まってきていた。

ところが今回は違っていた。

水分不足と考えたボクは、水を1ℓくらい飲

み、夕方、何となく小腹が空いたと感じ、コ

ンビニでおにぎり1個と、とり天1個を購入し

食べることにした。

その日の夜、具合いが悪く吐き気がしてきた。

いつもはこのままの状態から便が出て回復し

ていくか、気持ち悪くなって1回だけ嘔吐し

て、そのあと治っていくかのどっちかだ。

23時頃、気持ちが悪くて嘔吐し、その後は

スッキリしたからか睡魔が襲ってきて就寝。

3時頃オシッコに起き、喉が渇いたのでコッ

プ1杯の水を飲む。

すると、再び気持ちが悪くなってきた。

しばらくしてまた嘔吐。

『何だ?今までとは違うぞ…』

朝になってからも吐き気は続く。

その後も2回は嘔吐した。

『これはおかしい。今までと違うぞ…』

『そういえば昨日ステラーラを打ったな。

それが原因か…?』

そうだ、昨日ステラーラを打った。

もしかしてそれの副作用かも…?

今までと違う症状だった(嘔吐が続く)ので

ステラーラの副作用だと思ったボクは病院に

電話をする。

主治医はいないが別の医師が診れるとのこと。

すぐに病院へ。

病院に着くと、フラフラだったためベッドで

寝かせてもらいながら医師が来るのを待つ。

医師に胃痛がする、吐き気もあり、嘔吐もす

る。

昨日のステラーラの副作用ではないか?と

伝えた。

まずは脱水改善のための点滴、吐き気止め、

痛み止めを打ってもらう。

1時間くらい寝ただろうか…。

少し楽になってきた。

『もう帰っても大丈夫じゃないか…?』

そんなことを思っていたが、落ち着いたら

レントゲンを撮ってきてもらいたいとのこと

だったので、車いすに乗ってレントゲン室へ。

終わって外来のベッドに戻ってきたころ、

再び具合が悪くなってきた。

また吐き気止めを打ってもらう。

今まで10分間隔くらいで胃痛がしていたが

今度は2分間隔くらいで痛くなってきた。

しかも徐々に痛みが増してくる。

ギューッと力強く握られてるような痛さだ。

ボクは胃痛を訴え痛み止めを打ってもらう。

その後また眠ってしまったようだ。

14時過ぎた頃、医師に起こされ、体調が落

ち着いていたらCTを撮ってきてほしいとの

ことでCT室へ。

CTを撮り終え外来のベッドに戻ると、すぐ

に医師がボクのところにきた。

「ヒロ田さん、イレウスです」と医師。

「えっ?イレウスですか?ステラーラの副作

用とかじゃなくて?」

「ちょっと画像見てもらっていいですか?」

と医師が言う。

ボクはCT画像を見るために診察室へ。

画像を見ると素人でもわかるくらい膨らんで

いる小腸があった。

「これ、緊急入院が必要です」と医師。

「えっ?今日ですか?後日ではダメですか?」

痛み止めを打っているからか、少し体調が楽

になっていたボクはそう言った。

「いや、後日だと今度は救急車で運ばれるこ

とになるかもしれません。いまベッド空ける

ように手配しますので入院してください」と

医師。

こうしてボクは初めてのイレウスで緊急入院

することになった。

入院した夕方、痛み止めと吐き気止めでどう

にか落ち着いていたが、22時頃、急に吐き気

が強くなり嘔吐。

何も食べていないし飲んでもいないのに、け

っこうな量が出てくる。

ちょうどタイミング良く看護師さんと心配し

てくれていた医師が病室に来てくれた。

「あー、これヒロ田さん胃管挿入したほうが

いいですね」と医師。

別室に車いすで移動し、胃管挿入する準備を

している最中も嘔吐してしまう。

「先生、これ大丈夫ですか?こんな時に胃管

挿入したらまた吐いてしまうのでは…?」と

ボクが言う。

そこで吐き気止めと痛み止めで今の症状を

落ち着かせ、落ち着いたら挿入しようという

ことになった。

15分くらい経った頃、落ち着いてきたのを

見計らって自分で胃管を挿入する。

ボクは人にチューブを入れられるのが苦手だ。

自分のタイミングで入れていきたい。

エレンタールで使用しているチューブの3倍

くらいの太さはある。

けれど、一回ですんなり入った。

胃管を挿入し終えると、今度は医師がシリン

ジで胃の中のものを吸引する。

吸引しては排出、吸引しては排出を5回くら

いやっている。

「しかし先生、飲んでもいないのに何でこ

んなに出てくるんでしょうかね?」

「おそらく腸液とかが逆流してきて胃に溜ま

り、それが吐き気につながっているんだと思

います。なので胃液と腸液が胃管を挿入する

ことで吸引もできるし、勝手にも出てくるよ

うになるので楽になると思います」と医師。

不思議なもので、この胃管を挿入してから吐

き気も胃痛もなくなった。

その後、夜中から朝にかけて、幸いにもスト

ーマのパウチ(袋)が満杯で6回処理するく

らいの便が出てくれた。

もし出なければ、イレウス管が必要と言われ

ていたので、それをやらずに済んだのだ。

すっかり体調が良くなったボクは、すぐにで

も退院したい気持ちだったが、さすがにそう

はいかない。

絶飲食が3日間続く。

4日目に300mlまでの水、お茶、スポーツド

リンクが許可される。

5日目も同じで6日目から水分はフリーになっ

た。

8日目、なぜイレウスになったのか?原因を

探るための内視鏡検査。

結果、狭窄で詰まったわけではないことがわ

かった。

手術後の癒着、水分不足だったこと、疲れが

溜まっていたことなどが原因だったのではな

いか?とのことだった。

『よし、であれば食事して退院だな…』と心

で思っていたが、残念なことにクローン病の

潰瘍がけっこう広がっていて、別の治療が必

要とのことだった。

だからと言ってステラーラ以外にどんな治療

があるのか?

治療はゼンタコートか全身に効くステロイド

か…。と言うではないか。

ボクは、両方とも拒否をした。

それ以外に何があるか?

それ以外はエレンタールで絶食しかないと…。

ボクは、迷わずエレンタールで絶食を選んだ。

ステロイドを使っていると外科医師が嫌がる

ことを知っている。

なぜなら傷口の治りが遅いと言っていたから

だ。

いや、それ以外にも理由はあるのかもしれな

いが…。

幸いにもボクのクローン病を12年診てくれて

た前主治医はステロイドを使わない医師だっ

た。

今後も手術する可能性が無いとは言えない。

であれば、外科医師が嫌がっているステロイ

ドの使用は極力避けたい。

絶食という治療法が残っている。

ボクは、ためらいもなく絶食を選んだ。

そして10月31日、二週間の入院を経て自宅に

戻ってきた。

いまは1日1,800kcalのエレンタールを摂取し

て生活している。

食事という楽しみは無くなったが、絶食して

CRPが0.11と正常値になった。

この状態を維持してステラーラを8週間ごと

に投与していれば潰瘍も無くなって維持でき

るようになるのではないか?

そう医師も言っていた。

目先の食事よりも3~4ヶ月後、また食事がで

きるように絶食を頑張ってみようとボクは考

えている。

今回は、軽いイレウスで良かったが、もし便

が出てこなければイレウス管の挿入、それで

もダメであれば手術ということも考えなけれ

ばいけない状況だっただけに、今後も十分気

をつけなければいけないと改めて思ったので

ある。

ーヒロ田ー

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