第178話 ストーマ手術後5日目に首から肩にかけて違和感が…

第178話 ストーマ手術後5日目に首から肩にかけて違和感が…

「ヒロ田さん、おはようございます」

2016年5月3日。ストーマ手術をしてから

5日目の朝が来た。

今日からゴールデンウィークの後半がスター

トし、病院内はまたしても静かな雰囲気だ。

ヒロ田「おはようございます」

「やっぱり休みの日は静かな感じがします

ねー」

看護師「そうですねー、検査とかもないです

し、看護師も休みが多いですからねー」

ヒロ田「ですよね…(笑)」

看護師「体調はお変わりないですか?」

ヒロ田「体調はすごく良いですよ!」

「そうだ、今日からエレンタール900kcalに

なるので、もう少ししたら時間80mlでやって、

22時前には終わる感じにしたいと思います」

看護師「わかりました。何か必要なものはな

いですか?」

ヒロ田「大丈夫です」

看護師「じゃあ何か変わったことあれば言っ

てくださいねー」

ヒロ田「はい、わかりました」

10時頃、エレンタールをスタートし、その後、

11時頃に母親と叔母さんが見舞いに来たが、

後は特にやることはない。

ストーマ手術後5日目時点での自身の状態は

と言うと、、、

まず点滴スタンドにヘパリンを投与するため

の専用ポンプが1台。

これは24時間ついている。

電池が古いのか、充電がすぐなくなるので病

室にいるときはコンセントにつないでいる状

態だ。

エレンタールをやっている間は、エレンタール

の専用ポンプも点滴スタンドにつく。

体にはお尻のところにドレーン(管)が1本

入っている。

今までお尻のどの部分にドレーンが入ってい

るのかわからなかったが、聞いてみたところ

左側の臀部(肛門のあったところからは離れ

ている)の下のほうからドレーンが出ている

ようだ。

看護師さんや医師が定期的に傷口を確認し、

都度ガーゼを交換している。

それ以外には、手術の時に首のところに入れ

たIVHのカテーテルが入っており、点滴はそ

のカテーテルを使用している。

という感じで、なんだかんだ体のあちこちに

チューブがくっついてる状態だ。

そんなストーマ手術後5日目の夕方、何となく

嫌な感じがしてきたのである。

『あれ、何か左側だけ肩凝ったような感じに

なってるな…』

『寝違えたわけじゃないしな…』

そんなことを思いながらテレビを見ている。

『あれ、これってIVHのカテーテルで感染した

時の前触れがこんな感じじゃなかったか…?』

『確か発熱する前の日はこんな症状になったな

…』

『左肩だけ何となく重い感じもするし…』

「ヒロ田さん、夜の体温と血圧測っていきます

ねー」

そう言って看護師さんが病室に入ってきた。

ヒロ田「いやー、何か少し前から左肩が重い

感じがするというか、凝ってる感じがするん

ですよね…」

看護師「あら、どうしたんでしょうね…」

ヒロ田「何か嫌な予感がするんですよー」

看護師「えっ?嫌な予感ですか…?」

ヒロ田「手術する前に消化器内科で同じよう

にIVHカテーテル入れてたんですよね」

「その時も同じような症状になって、そのま

ま放っておいたら、次の日の夕方から熱が出

て、カテーテルからの感染が原因で熱が出た

ことが判明したんですよ」

看護師「あら、そうだったんですね」

「ちょっと先生に確認してみます」

ヒロ田「お願いします」

よりによって後半のゴールデンウィークがスタ

ートしたばかりだ。

医師も看護師さんも少ない。

待つこと数十分。

「ヒロ田さん、ごめんなさい担当の医師が

いなくて、当直の先生も緊急手術で今対応

できないみたいなんです。終わったら来て

もらうように伝えてますのでもう少し待って

てください」

ヒロ田「わかりました。待ってます」

とは言ってみたものの、待っている時間

というのは長く感じるものだ。

『このままで大丈夫か…?』

『熱が出てきたらどうする?』

『ここでカテーテル感染して熱が出たら

間違いなく5日~1週間は退院延びるぞ…』

そんなことばかりが頭の中を駆け巡る。

「ヒロ田さん、遅くなりましてすいません」

そう言って当直の医師が入ってきた。

ヒロ田「あー、お忙しい中すいません」

当直医「それで、IVHのカテーテルのことで

気になることがあると聞いたんですけど…」

ヒロ田「そうなんです。ちょっとIVHの入っ

てるほうの左側の方だけ肩が重いというか、

凝ってる感じになってるんです」

当直医「はい…」

ヒロ田「それで、消化器内科の病棟で入院

してる時も、IVHカテーテルで感染したこと

があって、その時と同じような感じなんです

よね」

「だから今回もこのまま放っておくと感染す

る可能性があるんじゃないかと思ってるんで

す」

当直医「なるほど…。でも今は熱ないんです

よね?」

ヒロ田「今は無いですけど、逆に熱が出たら

感染したってことになるじゃないですか?」

「なので、感染する可能性があるなら抜去し

てもらったほうがいいと思うんです」

当直医「なるほど…、抜去ですか…」

「うーん…」

「ちょっと待っててもらっていいですか」

そう言って当直医は病室を後にする。

『今日、絶対に抜去してもらったほうがいい』

『このままにしてたら感染する可能性大だ…』

『思えば消化器内科の時だけじゃなく、過去に

IVH入れたときも同じような感じになって、

同じように感染して熱が出たな…』

『今回で同じような感じになったのは3回目だ』

『間違いなく放っておいたら感染する…』

三度目の正直という言葉があるが、ボクは今回

その言葉が凄く当てはまるのではないか?

そんな気がしていたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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