第8話 クローン病と診断される

第8話 クローン病と診断される

「ヒロ田さん、どうですか~?

1時間経ちましたけど…」

看護師さんが起こしに来てくれた。

あれだけ寝むかったのにスッキリ

起きることができた。

看護師「もう大丈夫ですか? 」

ボク 「はい、大丈夫そうです」

看護師「それじゃ着替えてもらって、着替え

終わったら外来の診察室の待合室で

待っててください。

先生に呼ばれると思いますので」

ボク 「わかりました」

ボクは着替えを済ませ、外来の診察室前へと

移動して座って待っていた。

「ヒロ田さん診察室へどうぞ」

医師から呼ばれた。

中に入ると前回初めて受診したときの

男性医師が座っていた。

(この医師がボクの主治医となる)

ボクが座ると、大腸カメラで撮った

写真を見せてくれた。

見せられてもどの部位かはわからない。

しかし、、、

素人のボクが見ても、潰瘍ができている

ことや、荒れていることはわかった。

医師「クローン病だねー」

ボク「そうですかー。。。」

「潰瘍性大腸炎の可能性とかでは

ないですか?」

ボクは、この頃クローン病と

潰瘍性大腸炎の違いを調べていて、

ある程度のことは知っていた。

調べた限りでは、クローン病は口から

肛門までの消化管に慢性の炎症が起きる。

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性の

炎症又は潰瘍やびらん(ただれ)が

できる病気。

似ている病気なのだが、治療や食事

制限等に違いがある。

2つとも違うことをもちろん望んでいた。

さらに、クローン病と潰瘍性大腸炎の

判断は難しいというようなことも

書いていた。

それが気になっていたボクは、

『クローン病』と言われたときに

思わず『潰瘍性大腸炎ではないか』と

医師に聞いていた。

医師「うん、この大腸カメラで見た限り

では間違いなくクローン病だね」

「それでね、それを特定するために

入院して他の検査もしないと

ダメなんだ」

ボク「えー、、、入院ですか。。。」

医師「クローン病は、難病指定されていて、

もし自己負担だったら、ものすごく

お金がかかる。

だからクローン病に該当するのか、

大腸カメラ以外にも検査が必要

なんだよね」

ボク「その自己負担てどれくらいかかる

ものなんですか?」

医師「薬代とかも入れたら、おそらく

月に80万円くらいなっちゃう。」

ボク「えっ、そんなにかかるんですか?」

医師「特定疾患という制度を利用しないと

普通では治療できない。

だから難病指定できるかどうかの

検査が必要になるんだよね」

ボク「ちなみにどれくらい入院が必要に

なりますか?」

医師「そうだねー、最低でも2週間くらい」

ボク「えっ、2週間もですか?」

医師「うん、それくらいは必要だねー」

ボク「そうですか。。。実はボク今お店の

オープン準備をしていて、もう1人

ビジネスパートナーがいるんです

けど、迷惑をかけることできない

ので、入院を待ってもらうことは

できないですか?」

医師「うーん、、、どれくらい?」

ボク「できれば1週間くらい」

医師「うん、しょうがないね。

じゃあ1週間後に入院して」

「それで今日から絶食してもらわないと

ダメだわー。」

ボク「えっ?絶食ですか?」

医師「うん、絶食って言ってもカロリーは

取ってもらわないとダメだから

エレンタールっていう粉末のものを

出すので、水かぬるま湯で溶いて

それを飲んでもらう感じかなー」

ボクは絶食と言われたけれど、

なぜかショックを受けなかった。

この時は…だけど。。。

その時は、正直身体もダルかったし

食欲というのもなかった。

それに、ボクはもともと食というものに

欲求が無かった。

欲求が無かったというより、食べれて

当たり前だと思っていたし、食べれれば

なんでもいいというタイプだった。

そんなこともあってか、『今日から絶食』

と言われても『そうか、絶食か』。

『どうせ、カロリー取れるもの飲めるん

でしょ』

と、この時は軽く考えていた。

病院からはエレンタール(1袋80g)で

1袋300kcalが摂取できる。

それを朝、昼、晩に1袋ずつ飲むという

説明があった。

それを1週間飲めるなら絶食も

余裕だな。

食欲もなかったし、仕事も忙しいし

ジュース感覚で飲めるなら、手軽で

いいかも。。。

そう楽観的に考えていたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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