レミケード…
ヒュミラ…
当時のクローン病治療には
もっとも適していると言われて
いた2つの治療が、副作用や
ボクの体質なのか狭窄が進行する
ということで使用中止となった。
しばらくは何もせず、薬を飲むことと
体調不良になれば絶食してエレンタール。
そんな日々を過ごしていた。
そんなある日、主治医から
新たな治療の提案が…。
【GCAP(ジーキャップ】を
やってみるかい?
との提案だった。
「LCAPという治療が前からあって
白血球を除去する治療で、潰瘍性大腸炎
の人が対象だったので、クローン病の
人は保険対象外で出来なかった治療。」
「それが今回GCAPという顆粒球を
除去する治療がクローン病の人も
対象になったので、それをやって
みるかい?」
クローン病が良くなる、、、
もっと言えば今の状態が良くなるので
あれば何でもやってみたい。
しかし、何と言っても副作用が気に
なるし、その治療をやって狭窄が
進むのではないか?も心配だった。
主治医は治療の方法を説明してくれた。
「左右の腕に少し太めの針を刺して、
片側から血液を対外に抜いて顆粒球を
吸着させるフィルターを通してから
もう一方の腕に血を戻すという治療」
「人工透析みたいな感じですか?」
とボク。
「うん、そうだね。人工透析は片側の
腕だけでやるんだけど、GCAPは
両腕を使うから1時間30分は
腕を曲げたりすることができないので
その時間だけちょっと大変だけど。。。」
「あと、気になるのは副作用と狭窄に
ならないかなんですけど…」
「薬を使わないで、自分の血液を抜いて
戻すだけだから副作用はあまり
起きないと言われてるけど、頭痛する
って人は聞くかな~。
でも、すぐ治まるみたいだけどね。
あと狭窄の心配もないわ~」
それを聞いたボクは、GCAP治療に
かけてみようと思った。
ただ、スタートし始めたら
連続5回は毎週決めた日に行って
治療を受けなければならないとの
ことだったので、その時間に行ける
ようスケジュールを組んだ。
主治医に提案された日に、すぐGCAPを
申し込んだ。
早くて3日後から大丈夫とのことあったので
3日後の13時30分~予定を入れた。
人工透析室でやるようで、帰りに打合せして
いってとのことだった。
透析室に行くと、看護師さんと
検査の打合せ。
と言っても、大した打合せでは
ないのだが、注意点として
もし当日急に来れなくなった場合は、
すぐ連絡してほしいとのことだった。
GCAPのフィルターを袋から出して
準備し始めてからのキャンセルだと、
次に使うことができなくて、12万円が
損失になるとのことだった。
そのため、ボクが来る時間の30分前には
準備し始めるので、その前までに予定変更
の時は電話してほしいとのことだった。
それと、帰り間際、腕の血管に貼る
タイプの局所麻酔剤を2枚もらった。
始める30分前には貼っておいて
ほしいとのことだ。
「えっ、、、こんなの必要なくらい
痛いの…?」
少し太い針を刺すから、貼ってないと
痛いと思います。とのことだった。
まぁしょうがない。
良くなるのであれば我慢できる。。。
そんなことでGCAP治療が始まった。
針を刺すことに関しては、
特に痛いと感じたことは無かった。
クローン病になってから、ボクの血管は
細くなり、しかも見えづらくなっていた
ため、何度か針刺しの失敗もあり、
別の血管で、、、ということになるのだが
当然、局所麻酔剤を使用していない場所だ。
それでも痛くはなかった。
ただ、局所麻酔剤があるなら使って
おいたほうが良いとは思うが。。。
ボクは、GCAP2週目に肺炎になり、
抗生剤の点滴が必要になった。
それは毎日行かなければいけない。
なぜなら当初、入院して…と言われたが
仕事の関係で入院できなかったから、
毎日通院して点滴することになったからだ。
抗生剤をして5日目くらいにGCAPの
3回目の日がきた。
午前中に抗生剤、午後からGCAPという
流れだ。
この3回目のGCAPを受けてるとき、
調子が良くなってきている感覚があった。
痔ろうの部分が、ジンジンとしてくる
というのか、穴が閉じていってる感覚が
あったのだ。
そうだ、レミケードをやった時と同じ感覚だ!
ボクは、この日を境に劇的に良くなった。
主治医も、4回目の採血結果を見て
「効果あったね~」
と喜んでいた。
しかし、良くなっていた期間も
ずっとは続かなかった。
再び調子が悪くなってきた。
「先生、またGCAPどうでしょうか?」
「そうだね、期間も空いているし、
症状も悪くなっているからGCAPも
やれるね」
GCAPは、基本5週5回で1クール。
それを連続2クールの10週まで
続けれる。
しかし、それ以降は連続で出来なかった。
たまたまボクは、2クールで良くなって
いて、期間もある程度空いていたことから
始めることができた。
『よし、これでまた良くなる!!』
そう思っていた。
しかし、やってもまったく効果がなかった。
じゃあ、なぜあの時は良くなったのか?
医師とボクで振り返ってみた。
そこでわかってきたことは、
【肺炎になり抗生剤を使用したことに
より、そこにGCAPをしたことの
相乗効果で良くなったのではないか?】
という仮説を立てた。
ならば、、、
抗生剤(飲み薬)を使用してGCAPを
やってみよう!
ということになったのだが、、、
結論、良くなることはなかった。
結局、それ以降ボクはGCAP治療も
やっていない。
効果があったか無かったか?で言えば、
一度良くなったことは事実だ。
しかし、抗生剤も同時に使用して
いたため、GCAPのみで良くなった
のかは、未だにわかっていない。
副作用も無いと言って良いと思う。
ただ、ボクはGCAPを何度も
続けているうちに、若干、頭痛という
のか、頭が重たくなった感じはある。
数時間しないうちに良くなるが。。。
これが副作用と言ったら副作用
なのかもしれないが、レミケード
に比べると副作用は無いと言っても
良いのではないかとボクは思っている。
ではまた。
ヒロ田