第175話 ストーマ手術後3日目に身体についてる管が抜ける

第175話 ストーマ手術後3日目に身体についてる管が抜ける

「ヒロ田さん、おはようございます」

2016年5月1日。ストーマ手術後3日目の

朝が来た。

看護師「どうですか?体調変わりないです?」

ヒロ田「そうですね、痛くもないし便意も

無くなったから楽ですねー」

看護師「そうですかー。それは良かった

です」

「けっこう廊下歩いたりしてますもんね」

ヒロ田「あっ、見てるんですねー(笑)。

けっこう歩いてます。歩いたほうが良いって

いうので、なるべく歩くようにはしています」

看護師「いいですね!その調子で頑張って

くださいね」

ヒロ田「わかりました」

看護師「オシッコの管もそろそろ抜きますか?」

ヒロ田「あっ、いいですか?抜いていいなら

ボクは抜いちゃっても大丈夫です」

看護師「そうですね、なるべく管なくなって

いったほうがいいですもんね」

ヒロ田「はい、身軽になっていったほうが

いいです(笑)」

看護師「じゃあ、いま他の患者さんのところに

行かなきゃいけないので、終わったら後で来

ますね」

ヒロ田「わかりました。お願いします」

『よーし、1つずつ管が無くなっていって

良い感じだな…』

『ゴールデンウィークだから医師も休み

だろうし、お腹とかの管は平日の明日とか

かな…』

そんなことを考えていると、外科医が回診

に来た。

外科医「おはようございます」

「特に変わりはないですか?」

ヒロ田「はい、すっかり良くなりました」

外科医「それは良かった。じゃあちょっと

傷口確認しますね」

外科医「うん、いい感じですね。じゃあ

お腹の管を抜いていきますね」

ヒロ田「あっ、もう大丈夫なんですか?」

外科医「そうですね、抜いて大丈夫です」

ヒロ田「じゃあ、お願いします」

そう言うと看護師さんや一緒に来ていた

医師たちも管の抜く準備を始めた。

外科医「じゃあ抜きますね」

身体の中に管が入っているのだから、

抜くときに痛いのでは?と思いがちだが、

これがまったく痛くない。

外科医「はい、これで終わりました」

ヒロ田「あっ、もう抜けたんですか?」

外科医「はい、お腹は終わりました。お尻の

ほうはもう少し様子みましょう」

ヒロ田「あっ、わかりました。ゼンゼン痛く

ないもんなんですね(笑)」

ヒロ田「これ普通に動いたりしてて問題な

いんですよね?」

外科医「はい、大丈夫ですよ」

ヒロ田「わかりました。ありがとうございます」

看護師「じゃあヒロ田さん、後でまた来ます

ね」

「一緒に回診行かなきゃいけないので…」

ヒロ田「はい、ぜんぜん大丈夫です」

『いやー、いいなー管抜けたぞ…』

『展開が早いな…』

『管が無くなっていくのは嬉しいな…』

『あっ、首にIVHのカテーテルは入ってる

か…』

『このIVHのカテーテルも早く抜いてもら

いたいな。感染が気になるから…』

「ヒロ田さん、じゃあ管抜きますかー」

ヒロ田「あっ、お願いします」

いろんなことを考えていると看護師さんが

来た。

いよいよオシッコの管も抜ける。

オシッコの管を抜くって、想像すると痛そう

だが、これが痛くない。

ちょっと抜かれるときに変な感じはあるが、

痛みがあるわけではない。

これは1度目の手術の時に経験してるから

わかっていたので怖さはなかった。

とは言っても、やはり何かをされるという

ことで、ちょっとは動揺する。

別に動揺してもいいのだが、ボクには気に

なることが1つあったのだ。

それはモニター心電図だ…

ピコ、ピコという安定した心拍音が、急に

早くなるのでは?

ナースステーションが目の前にあるから

相変わらず心拍音は聞こえている。

看護師「じゃあヒロ田さん抜きますね」

ヒロ田「はい、お願いします」

少し鼓動が早くなった気がする。

けれど、気にしていた心拍音は、思っていた

よりも早く鳴らなかった。

看護師「はい、終わりましたー」

ヒロ田「ありがとうございます。これで

また身軽になりました(笑)」

看護師「そうですね、お腹の管も抜けたので

より動きやすくなりましたね」

ヒロ田「でも今度は尿意があったらトイレに

行かないとダメだってことですね」

看護師「そうですね。もしオシッコが出ない

とかあったら言ってくださいね」

「抜いたあと出づらいって人もいるので…」

ヒロ田「わかりました」

「出てきてもらわないと困りますけどね

(苦笑)」

看護師「そうですねー。あと最初のオシッコ

の時、血が混じることもあるかもしれません。

通常は問題ないのですが、もし血尿が凄いと

かがあったら教えてくださいね」

ヒロ田「わかりました」

看護師「あと、しばらくの間オシッコがきち

んと出てるか計量してもらわないとダメなん

ですよね」

「計量カップに取ってもらって、この用紙に

記入していってくださいね」

ストーマ手術後、自身でトイレに行けるように

なってから、便の排出時(ストーマパウチから

トイレに流す前)にも重さを計っていた。

なのでダブルで計量が必要になった。

と言っても便と尿を同時に計量することは

無かったが…。

こうして手術後3日目の朝、身体についていた

管はすべて抜けたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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