第174話 ストーマ手術後2日目にストーマ装具交換とストーマ初対面

第174話 ストーマ手術後2日目にストーマ装具交換とストーマ初対面

「ヒロ田さん、ストーマ交換にきました」

2016年4月30日15時40分。

初めてストーマ装具の交換をする日だ。

そして生まれて初めてストーマ(腸)を

見ることになる。

ヒロ田「いやー、交換してるときに便が出て

きたりしないか気になりますね(苦笑)」

看護師「うん、大丈夫ですよ。出てきても

問題ないようにしますから」

ヒロ田「水しか飲んでないのに、気づいたら

便が袋(パウチ)に溜まってますもんね」

看護師「そうですよねー。便意も無いから

いつ出てくるかわからないですもんね」

ヒロ田「それはそうと、今日ストーマ交換する

手順を見て、次回から自分で交換してみるって

ことはできますか?もちろん看護師さんに見て

もらったうえでですけど…」

看護師「わっ、すごいヒロ田さん。もう自分で

交換しようと思ってるんですか?」

ヒロ田「そうですね。だって自分で交換できる

ようにならないと退院できないですよね?」

看護師「そうですね。交換できるようになら

ないと退院はできないですねー」

ヒロ田「それなら早いうちにできるように

なったほうが良いなーと思って」

看護師「すごいすごい!次の交換ていつで

したっけ?」

「今日が30日だから次は5月2日ですね」

「この日だったらWOCナースの林田さん

がいるので、ちょうど交換する時に見て

もらえますよ」

ヒロ田「あっ、やっぱりWOCナースの

人がチェックしなきゃいけないんですね?」

看護師「そうですね、最終的にはWOCナー

スが見て、1人で交換できるか確認しますね」

ヒロ田「じゃあ次でOKもらえるように頑張り

ます!」

看護師「うん、頑張ってください」

5月2日に絶対1人で交換できるようにする!

そう心に決めた。

なぜならゴールデンウィーク期間中で、5月

2日だけは平日だ。

これを逃すと次は5月6日まで延びてしまう。

確認が延びることで退院も延びてしまう。

そう思った。

『次は絶対1人で交換する!』そう心に誓っ

たのだ。

看護師「じゃあヒロ田さん、準備終わったので

交換しますね」

ヒロ田「はい、お願いします」

まず看護師さんは剥離剤というものを使って

面板を剥がしていく。

そうすると自分自身のストーマ(腸)が

見えてきた。

初対面だ。

何とも言えない心境だ。

『うわー、こうなってるのか…』

『少し動いているな…』

『自分の腸が外に出てるって不思議だな…』

看護師「面板を剥がしたら皮膚とかストーマ

を石鹸で洗います」

ヒロ田「ストーマも石鹸で洗っちゃって問題

ないって言ってましたよね?」

看護師「はい、ぜんぜん問題ないです。ただ

あんまりゴシゴシ洗うと血が出やすいので優し

く洗ったほうがいいです」

「あっ、あと皮膚も同じでゴシゴシ洗わない

ほうがいいですねー」

ヒロ田「わかりました」

面板を剥がして石鹸で洗うと、次にふき取りだ。

シャワーの時やお風呂に入っているときであれ

ば石鹸を洗い流せるが、病室での交換なので

お湯を湿らせたガーゼで拭き、キレイにして

いく。

看護師「じゃあ今度はストーマのサイズを測り

ますね」

ヒロ田「これ自分の家でもサイズ測ったほうが

いいんですよね?」

看護師「いえ、自宅で交換する時は、退院する

時にヒロ田さんのサイズに合った型紙をお渡し

するので、それを使ってマジックとかで面板に

印をつけてカットしてもらえれば大丈夫です」

ヒロ田「わかりました。ありがとうございます」

看護師さんがストーマ計測用のノギスを使い、

サイズを測る。

ボクのストーマサイズを面板に印をつけ、こ

れまたストーマ専用のハサミでカットしていく。

看護師「こんな感じだと思います。一回合わ

せてみますね」

「もうちょっと大きくしたほうが良いかな…」

そう言ってもう少しだけ大きめにカット。

ストーマから袋(パウチ)が無くなって、

けっこう時間が過ぎたように思う。

ボクはあることが気になっていた。

ヒロ田「この間に出てきたら嫌ですね(苦笑)」

看護師「あっ、気になります?」

ヒロ田「そうですね、ちょっと気になります

(笑)」

「あっ、このガーゼ使っていいですか?」

「万が一、出てきても大丈夫なようにガーゼ

あてておきます」

看護師「あっ、いいですよ使ってください」

便が勝手に出てきても大丈夫なように、看護師

さんが前もって準備をしてくれている。

しかし、病室や病衣、シーツ等を汚すわけには

いかない。

そして何より便が出てくるところを見たくない

という気持ちもある。

ボクは、便が出てきても面倒なことにならない

ようストーマにガーゼをあてた。

看護師「じゃあもう1回面板を合わせてみます

ねー」

「あっ、いい感じですね。これでつけちゃいま

しょうか」

そう言って面板を貼りつける。

ヒロ田「いやー、出てこなくて良かったです

(笑)」

「これ、今ご飯食べてないからいいですけど、

食べてたら勝手に出てきちゃうことあります

よね?」

看護師「そうですね、食べた後2時間くらい

は交換しないほうが良いみたいですけどね」

ヒロ田「わかりました。交換する時間も頭に

入れときます!」

看護師「そうですね、それがいいかもしれま

せん」

「じゃあ次の交換は5月2日ですね」

「WOCナースの林田さんにもヒロ田さんが

自分で交換したいってこと伝えておきますね」

ヒロ田「はい、お願いします!」

こうして初めてのストーマ装具交換が終わった

のである。

ーつづくー

ヒロ田

[広告]
ヒロ田レクタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

[広告]
ヒロ田レクタングル(大)