第99話 肛門周囲膿瘍を医師が押して排膿させる

第99話 肛門周囲膿瘍を医師が押して排膿させる

退院後一ヶ月以内に体調が悪くなり、診察予

定日の4日前に受診したボクは、採血と点滴

をしていったほうが良いと言われたのだが、

どうしても約束していた夜の仕事があった。

それはどうしても休めない。

なので、IBD専門の医師(以下IBD医師)に

説明し、4日後の7月8日も来るのでその時に

お願いしたいと伝えた。

IBD医師がお尻の状態を確認した際、膿が溜

まっていると思われる箇所を押したため大量

に膿が排膿された。

IBD医師もこれには焦ったようで、看護師さ

んに「あっ、ガーゼください!」と言いなが

ら、膿がベッドに垂れてしまわないよう、ゴ

ム手袋をつけた手で抑えていた。

ガーゼでふき取っては違う場所を押してみる。

面白いように膿が出てくる。

押して痛くないのであれば、こうして押しな

がら排膿させるというのも悪くはない。

しかし押す場所によっては痛いところがある。

人に押されて痛いのだから、自分でやったら

ちょっとの力でも、ずいぶん痛く感じるよう

に思う。

本当は溜まってる場所を切開してくれて、押

さなくてもダラダラ勝手に排膿されるのが望

ましいのだが…。

お尻の確認が終わってから、再びIBD医師と

話す。

IBD医師「ヒロ田さんね、入院前とまた同じ

になっちゃってさ、お尻に膿が溜まるように

なったから、ヒュミラの効きも悪くなって、

その結果、喉にも潰瘍ができていってるよう

に思う。

だから、またお尻の悪さしてる菌をやっつけ

ないとダメだわ」

ヒロ田「もしかしたら悪くなった原因て寝不

足が続いたからこうなってきたのかもしれな

いですね…」

IBD医師「ただでさえ体力が落ちてるから、

やっぱり疲れが溜まらないようにしたほう

がいいよねー」

ヒロ田「少しボクも考えて仕事するように

します」

IBD医師「なんでお尻が悪くなってくるか

だよなー…」

そうIBD医師が独り言のように言った。

ヒロ田「やっぱり食べたりするのが良くない

んじゃないでしょうか?」

IBD医師「そんなことないと思うよ」

ヒロ田「そうなんですかねー…」

IBD医師は、『食べたほうが良い』という食

事推進派だ。

確かに患者にとっては、食事制限されないの

は有難いが…。

でも、最近その食事について、ボクは疑問を

持つようになってきた。

絶食を二週間(エレンタールで栄養摂取)す

るだけで、肛門周囲膿瘍、痔ろうが随分と改

善される。

やはり絶食するのが良いのでは?と…。

なので、体調不良時はエレンタール生活にし

たほうが良いのではないかと思い始めていた

のだ。

ただ、いまは昼と夜の仕事が重なったりする

ことがある。

そうなると、自宅でエレンタールのできる時

間は4時間くらいだったりする。

その時間でエレンタールのみの栄養を摂取し

ようとすると500kcal摂取できればいいくら

いだ。

どこかで不足分を補わなければいけない。

だからと言ってエレンタールを飲むというの

はボクにできない。

不味くて三口飲めればいいくらいだからだ。

絶食するとなれば、そういった栄養補給の

ことを考えなければいけない。

ボクは、とりあえずIBD医師に解熱剤と、

抗生剤2種類、あと胃の粘膜を荒らさない

クスリだろうか、胃薬を処方してもらい、

7月8日にも来ると約束し病院を後にした。

さて、問題は二度と体調悪化させないために

どうするか?だ。

正直、肛門周囲に膿が溜まってくる感じは凄

く嫌だ。

さらに、膿が溜まると食欲がわかないので食

べることも少なくなる。

それなのにだ、歩いていたりすると便意を催

してくる。

これがまた厄介だ。

コンビニとかすぐあればいいけれど、そう

じゃない場合も多々ある。

そんな時に便意を催すと大変だ。

特に水っぽい下痢の時なら尚更だ。

幸いなことに今のところトイレの無いところ

で便意を催したことはないが…。

これは不思議なもんで、漏らすわけにはいか

ないという緊張感からか、トイレに行きたい

と感じない。

仮に、なんとなく行きたいなと思っても徐々

に軽減していく。

ところがだ…

トイレに行ける!とわかった瞬間から急に便

意が襲ってくるから大変だ。

ホント不思議なもんだ。

それでも慌てているのを周りにはわからない

よう澄ました顔してトイレへと目指す。

もうこんな経験は何度もしている。

いい加減イヤになってるけど…。

しかも、一緒に仕事している人が車に乗って

いたりすると、ボクが病気のことは一部の人

しか知らないから、オシッコをするかのよう

なスピードで用を足すことを意識している。

幸いなことに、今はウォッシュレットという

優れものがある。

さらに、普通の人と違って良い点は、お腹が

下っていて、しかもエレンタールだけだった

りすると、お尻がキレイになる速度も早い。

なので、ボクが大便をしているとは一緒に仕

事している人で思っている人はいないと思う。

ただ、何が嫌って、急に便意を催すことだ。

体調悪い時は、これが常に頭から離れない。

ボクは、仕事で車を使用することが多いため、

体調悪い時に気にするのはトイレだ。

もう一昔前ならホント無かった。

ところが今はコンビニはある、もしくは道の

駅があったりする。

それに、ウォッシュレット付きのトイレも多

くなった。

もちろん、洋式だけのところもあれば、和式

しかないところもある。

それでも漏らすよりはいい。

トイレの問題は、このクローン病という病気

になって特に意識するようになったのである。

ーつづくー

ヒロ田

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