クローン病の人はクローン病食を続けるべきか?

クローン病の人はクローン病食を続けるべきか?

クローン病の患者さんが食事をとる場合、

低脂肪、低残渣、高カロリーの食事を心がけ

たほうが良いのか?

これには少し疑問がある。

というのも、実際にボクは食べれるようにな

ってから低脂肪、低残渣、高カロリーの食事

を意識してとるように心掛けていたが、体調

はそれに反して悪化していったからだ。

それよりも、基本的には絶食だけれど、食べ

ると決めた日には好きなものを食べる。

そのパターンのほうが、体調良好な状態をキ

ープできている。

確かに普段は絶食しているから辛い人には

辛いと感じるかもしれない…。

けれど、ボクにとってはそのパターンが一番

体調不良にならず、何よりストレスが溜まら

ない。

クローン病の人のストレスと言ったら食べれ

ないことのストレス、あと体調不良でのストレ

スだろう。

低脂肪、低残渣、高カロリーを意識した食事で

少しストレスになり、挙句の果てには体調不良

になる…。

そうするとストレスはMAXになる。

であれば、普段絶食していて、食べると決めた

日に好きなものを食べるほうが心身共に良いの

ではないか?

というのがボクの見解だ。

お陰様でそういったライフスタイルに変えてか

ら食に対するボクのストレスは無くなった。

クローン病と診断されると、まずは入院して

絶食というパターンだろう。

今まで当たり前だった食事ができなくなる。

最初のうちは体調不良で食欲もないので、食

べなくても平気なのだが、体調が良くなって

いくにつれ空腹感も増してくる。

そのうち食べれないことがストレスになって

くる。

次第に『食べれるようになったら…』とクロー

ン病の人が食べれるレシピを見たりするように

なる。

『食べれるようになったら、体調が悪化しない

ようにクローン病食を続けるようにしよう!!』

そう心に誓う。

当然ボクもクローン病と診断されてからはク

ローン病食というものを意識した。

低脂肪、低残渣、高カロリーのものを食した

ほうが良いと思ってやってきた。

しかし、食べるものを気をつけていても、結

果、体調は悪化していった。

『やっぱり食べるのはクローン病にとって良

くないことなのか…?』

そんな時、救世主が現れた。

レミケードだ!

これは凄かった。

ボクの場合だが、クローン病の暴走が始まる

と決まって痔ろうが暴れだす。

それでも切開された個所から排膿されている

うちは良いのだが、これが続いていくと別の

場所に膿が溜まりだす。

そうなると厄介だ。

膿の溜まった箇所を切開しなければいけない。

そして切開すると楽になる。

ボクのクローン病の症状は、下痢が続き、そ

れが続くと肛門周囲膿瘍になるというパター

ン。

それ以外の症状というのはなかった。

そんなこともあり、幸か不幸かこのレミケード

が物凄く効いた。

膿が溜まってきたな…と思っても、ちょうど

良いタイミングでレミケード投与の日が来る。

レミケードの投与が開始されて30分後には効

いてくるのがわかった。

膿の溜まった感じが無くなってくるのだ。

『レミケード最強だな!!』

そんなこともあり、最初のうちはクローン病

食をとるよう心掛けていたのだが、徐々にレ

ミケード最強説がボクの中にインプットされ、

後に何でも食べるようになっていった。

だが、自分の中で最強だと思っていたレミケ

ードが大敗することになる。

アナフィラキシーショックになったのだ。

一時はレミケードの投与を中止したが、投与

する時間を他の人の倍の時間をかけて投与し

ていくことで、副作用は起きることがなかっ

たため再び投与することになった。

『これで解決だ!』

そう思っていたのだが、大腸2箇所に狭窄が

起き、外科手術が必要となったタイミングで

レミケードの使用は中止となった。

一度アナフィラキシーになったことと、レミ

ケードが効きすぎたことで大腸が狭窄になっ

たのではないか?という医師の見解で、今後

は使用中止にしようということになったのだ。

大腸手術を終えてから、ボクは再びクローン

病食をとっていくようにしよう!

そう心に誓った。

低脂肪、低残渣、高カロリー、いわゆるクロ

ーン病食を意識して食べるようにしていたの

だが、再び肛門周囲膿瘍が始まってきた。

そんな時、ヒュミラというレミケードより副

作用が出にくいと言われる治療薬の投与機会

がきた。

これに期待をしていたが、投与前と投与後を

検査で比較したところ、狭窄が起きてきてい

ることが判明し、1年位の使用で継続を断念。

その後、2年くらい期間をあけて使用したのだ

が、今度は投与2日後に口内異常(喉に潰瘍が

できた)が起きて使用中止。

その他にGCAP(顆粒球除去療法)などの治療

も行ってきた。

詳細を書いていると長くなってしまうので、治

療方法に関しては、クローン病→治療 のカテ

ゴリ内を参照していただきたい。

そんなこんなでクローン病になってから14年

目に大腸全摘し永久ストーマとなった。

ストーマになったことに後悔はしていない。

むしろ、こんなに楽になるのだったら、もっ

と早めにストーマになってても良かったかも

な…。

そう思っている。

ただ、振り返った時に、もう少し気を使って

いれば良かったな…と思うことの1つに食生

活がある。

もちろんクローン病になる前のことではない。

クローン病になってから気を使っておけば

良かったと思うことだ。

それは、クローン病食だから大丈夫と思って

食べるのではなく、もう少し絶食に力を入れ

ておけば良かったな…ということ。

ボクは今、日中にエレンタール3パック飲んで、

経鼻で寝ている時間にエレンタール4パックを

とっている。

基本はその毎日。

そんな毎日でも食べたいときには好きなものを

食べるようにしている。

もちろん前もって計画はする。

『明日は夜だけ食事しよう。だからエレンタ

ールは日中3パックだけにしようかな…』

といった感じで…。

食べたいときに好きなものを食べるのは、

月に多いときで15食くらいだろうか…。

ただ今回は少なかった。

2020年10月中旬から12月中旬までの2ヶ月

間で15食といった感じだ。

我慢してではない。

2年近くこんなことを続けていると、自然に

食べなくても良くなってくるのかもしれない。

確かに、イレウスになったり、なりかけたり

…ということがこの数年であったことも関係

しているかもしれないが…。

でも明らかに以前よりは食に対する欲求は減っ

てきたように思う。

それは、絶食していることで体調が良くなって

いることが関係していると思っている。

絶対に食べたらダメ!という絶食ではなく、食

べたい時に食べれる絶食。

そんな心の余裕が心身共に良好な理由なのかも

しれない。

そういった理由から、ボクはクローン病食にこ

だわらなくても良いのではないか?

そう感じている。

ヒロ田

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