第16話 関節痛が治まり外出OKへ

第16話 関節痛が治まり外出OKへ

入院して7日目の朝が来た。

『今日中に関節痛が治らなければ…』

そう思いながら、いつものように足を

かばいながら起き上がろうとした。

『あれ…?痛くないぞ!!』

昨日の寝る前まで、いつもと変わらず

痛みがあったのに、朝になって痛みが

治まっている。

『湿布を3日間貼り続けたおかげか…?』

『それともお天道様が味方したか…?』

看護師さんが採血と検温、血圧を測りに

きた。

ボク 「いや~なぜか関節痛が治まってる」

看護師「えっ、ホントですか?

良かったですねー!!

後で先生が回診に来るので、

採血結果とその時の状態で明日から

エレンタールをスタートさせれる

かもしれませんね!」

エレンタールがスタートできると

一週間後に退院できる可能性が高くなる。

ただ、同時に鼻からチューブを入れる

こともスタートするのだが…。

何とも複雑な心境だ。。。

関節痛が無くなったことで、体温も平熱

になっていた。

血圧も問題なし。

あとは採血結果がどうかだ。

ED療法をスタートすることになれば

午前中の一時外出は許可をもらっている。

そうなれば午前中だけボクがお店に行き、

午後からビジネスパートナーと交代する

ことができる。

オープン初日から入院して仕事に行って

ないので、正直気になっていた。

とりあえず医師の回診を待つしかない。

9時頃、医師が回診に来た。

医師「ヒロ田さん、痛み治まって

良かったね!

熱も下がってるし、採血結果で

炎症反応(CRP)も下がって

きてるから、予定通りED始めて

いこう」

ボク「それじゃ、前にお願いしていた

午前中の外出を明日からお願い

します」

医師「そうだね。まだエレンタールだけ

では十分なカロリーを摂取できない

から、どうしても点滴は必要になる

ので、13時前までには戻って

きて。戻ってきたら点滴スタート

するから。

ボク「はい、大丈夫です!!」

『とりあえず外出できる。

後は鼻からチューブを入れれるように

頑張って一週間で退院するぞ!』

ボクはビジネスパートナーに電話をした。

9時~12時まではボクが店に出るので

午前中だけ休んで。と。。。

関節痛が治まり、熱も下がったことで

ボクは久々にスッキリした気分になった。

考えてみれば風呂に入っていない。

髭も伸び放題だ。

確かに熱があり、関節痛、身体がダルい。

その状態では風呂やシャワーの許可が

出なかった。

『まず、明日は自宅に寄ってシャワーを

浴びてから仕事に行こう』

翌日に外出ができると思うと、あれも

これも…と、いろんなことを考えた。

こんな時の1日は早いものだ。。。

入院8日目の朝。

朝6時に起き、検温や血圧測定。

今日は外出許可をもらっている日だ。

10時に店をオープンさせて、12時に

ビジネスパートナーと交代する。

できれば8時30分に病院を出て、

自宅に寄ってシャワーを浴び、着替えて

から店に向かいたい。

看護師さんに外出する時間を伝えると

点滴の針を刺している腕に防水用の

テープなどで保護してくれた。

『久々の外出だ!』

外は天気が良い。

一週間ぶりの外は気持ちがいいもんだ。

しかし、久々の外だからか歩くと

なんだか変な感じだ。

しかも疲れやすい。

『あれ、、、こんなに体力が無くなって

いたのか…』

考えてみると、、、

62kgあった体重は、気づけば58kg。

そしてクローン病の診断時で55kg。

入院時に50kgと短期間でかなりの

体重減少だ。

さらに入院してから1kg減の49kg。

身長は169cm弱。さすがに

この体重じゃ体力も落ちるか。。。

少し疲れやすいが、久々の外出、そして

シャワーを浴びれる喜びで、自然と

急ぎ足になっていった。

朝10時。

ボクは久々に店のシャッター前に立つ。

入院前、ボクは膝と踝の痛さ、そして熱、

身体は怠い。という状態だった。

入院して一週間。

外出できるまでに回復した。

確かに体力は無く、疲れやすいけれど、

かなりの進歩だ。

そんなことを思いながらシャッターを

開けた。

『いや~、いいなー。

早く退院できるようにしなければ…』

フトそんな言葉が頭を過る。

そうこうしているうちに、あっという間に

12時になった。

ビジネスパートナーと交代の時間だ。

改めて退院までの予定、そして

退院までは午前中ボクが店に出ることを

伝え、店を後にした。

13時病院に到着。

ボクは、外出から戻ってきたことを

看護師さんに伝え、病室に戻り病衣に

着替えて点滴を待つ。

『今日は鼻チューをスタートさせる日だ。

何とか1回目から自分でできるように

頑張ってみよう。。。』

ーつづくー

ヒロ田

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