第187話 ストーマ手術後食事開始2日目の夕食

第187話 ストーマ手術後食事開始2日目の夕食

病院内を20分くらいウォーキングしてから

病室に戻る。

テレビをつけて休憩していると、間もなく夕

食の時間になった。

今までは絶食していたから気にならなかった

が、食べるようになると次の食事までの間隔

が短い気がする。

それくらいお腹が空いていないというか、ま

だ食べなくても良いかな…という感じだ。

ただ、食事の時間が決まっているし、ここで

食べておかないともったいないな…という

卑しい気持ちが勝って食事を取りに行く。

『そういえば夕食から五分粥にするって

言ってたな…』

『五分粥になるとおかずも変わるのかな…』

昼食と同じく足早に病室へと戻る。

2016年5月10日夕食

・五分粥

・卵とじのスープ

・かぶの煮物

・タラの煮つけ

・にんじんジュース

『おっ、昼食の三分粥は半分の量だった

けど、五分粥から量が多くなってるな…』

『かぶもOKか…』

『にんじんのジュースか…』

『まぁ、病院で出てるんだから問題ないだ

ろう…』

普段は腸のことを気にして食べないように

しているものでも食べてしまう。

病院で出てくるものはすべて食べれると

思ってしまうから不思議だ。

そんなことを考えながら美味しく完食。

『にしても、けっこう量が多いのかな…?』

『それとも自分の胃が小さくなっただけか

…?』

『余裕かな…と思ったけど、やっぱりお腹い

っぱいになってしまったな…』

食事開始となったものの、相変わらずエレン

タールも1日1,200kcalの摂取は継続したまま

だ。

『お腹はきついけど体重も増やしたいし、医

師からの指示だしな…』

19時頃から翌日の朝6時まで鼻チュー(鼻腔

チューブを使用)でエレンタールを開始。

『お腹いっぱいになったし、エレンタールも

やってるから少し身体を動かさなきゃな…』

ボクは鼻チューをやりながら病院内をウォー

キングする。

夜なので10分くらい近いところを歩き、少し

休憩して同じところを10分歩く。

そんなこんなで消灯時間が近づいてきたので

歯磨きをして寝る準備。

『それにしても食べているしエレンタール

もやってるからか満腹感が続くな…』

『歩いてきたけどこの時間になってもまだ

満腹状態だ…』

お腹が減ってるときは食べたい気持ちが強い

けれど、満腹だと当然だが食べたい気持ちは

一切ない。

『あれ、なんか満腹っていうよりお腹が張っ

てる感じなのかな…?』

『ちょっと今までにはない感じだもんな…』

『これってもしかして腸閉塞とかになるって

ことなのか…?』

『なんとなくお腹が痛いというか、張ってる

感じだよな…』

22時頃、ボクは急に不安な気持ちが強くなっ

た。

『もし痛みが強くなったら看護師さんを呼ぶ

しかないな…』

『けれど、そうなると食事はストップになる

よな…』

『同時に12日の退院は無くなるか…』

そんなことを考えていると眠気が吹っ飛んだ。

ボクは少しでも楽になる体制ははないかとゴロ

ゴロ寝返りを打つ。

そんなことをしているうちに、いつの間にか寝

てしまったようだ。

『あっ、パウチ(袋)に便が溜まってる…』

ボクは目が覚めて無意識にパウチ(袋)のある

ところを触っていた。

便が出てきていたのだ。

『あっ、出てきたんだ…』

『お腹の張りも少し痛かったお腹の痛みも無

くなっている…』

そんなことを思いながらトイレへと向かう。

『これで一安心だ』

『でも怖いな、腸閉塞ってこんな感じでなる

のかな…』

『朝の回診でこのことを先生に言ったほうが

いいよな…』

『もしそれで退院が延びてしまったら…』

『だけどこのまま退院してすぐに腸閉塞に

なっても困るし…』

そんなことを考えながら病室に戻る。

『とりあえず今は痛くないけれど、お腹が

張ったり、少し腹痛もあったことは言って

おいたほうがいいな…』

『もし退院延びるとなったら…』

『うーん…、こればかりは自分だけで決めれ

ないから考えても仕方ないな…』

あーでもない、こーでもないと考えているう

ちに深い眠りへついたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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