第83話 痔ろう手術後なのに膿が溜まってるぞ…
『痔ろう手術後のトイレは嫌だな…』そうは思っても漏らすわけにはいかない。ベッドから起き上がりトイレへと向かう。トイレに入り、お尻を覆っているガーゼなどを剥がし便座へ。傷口がヒリヒリ痛むかと思ったらそうでもない。
『痔ろう手術後のトイレは嫌だな…』そうは思っても漏らすわけにはいかない。ベッドから起き上がりトイレへと向かう。トイレに入り、お尻を覆っているガーゼなどを剥がし便座へ。傷口がヒリヒリ痛むかと思ったらそうでもない。
「ヒロ田さん、聞こえますか?」麻酔科医の呼びかけで目が覚めた。その後すぐに外科医がボクに話しかけてきた。「ヒロ田さん順調にいきました。ただ予定していたシートン法ではなく、ゴムを通しただけにしてますから」
朝、看護師さんに言われたとおり、痔ろう手術30分くらい前にトイレを済ませ、手術用の病衣にも着替えておいた。「これ下着つけたままでいいのかなー?」そうボクが質問すると、「あっ、下着はつけてていいです。手術室で脱ぐことになると思いますけど」と看護師さんが言う。
結核の疑いで個室に隔離されたボクだったが、さらに困ったのは痰の検査だ。朝から看護師さんが来て「痰でそうですか?」と聞いてくるのだが、咳も出なければ痰が絡むこともない。痰を出そうと何度かやってみたけれど無理だ。そこで吸入器の登場だ。
次の日の日曜日。検査もなく点滴とエレンタールのみで過ごす。ただ今日は風呂に入る日だ。毎日、午前か午後のどちらかで風呂に入ることはできるのだが、検査があると時間によっては入るのを逃したりすることもある。そのため検査時間を気にしないで風呂の予約ができるのは嬉しいものだ。
小腸MRI検査で狭窄が見つかり、次の治療(バルーン拡張術)のため絶食が必要となった。食べれないのは少し淋しい気もするが、どうせ絶食ならエレンタールではなく点滴にしたほうが良いかなと思ったのだがIBD医師はエレンタールが良いということだった。
IBD専門医師(以下IBD医師)に鼻からチューブを入れてもらい、すぐ横にあるMRI検査室へ移動する。検査室に入ると、水を入れながら検査するということで、通常とは反対の方向に寝かされた。足のほうに頭、頭のほうに足がくるよう検査台に寝る。
入院2日目の10時頃、外科診察室へと行く。待合室で待っているとボクの名が呼ばれ診察室に入る。外科の医師は、入院直後、病室に来てくれたりしていて2回ほど会っていたため、どんな感じの人かは分かっていた。 そのため不安な気持ちは一切なかった。
入院する日の朝がやってきた。車では行けないので地下鉄を利用する。普段、地下鉄を利用することはほとんどない。利用したとしても、朝の早い時間(始発から9時まで)は、まったくと言っていいほど乗ったことがない。そんなボクが8時過ぎに地下鉄に乗った。
CT検査の結果、大腸のどこかに詰まりがあるとのことだった。そこで大腸カメラをする前に、大腸のどの部分が詰まっているのか把握するため、MRIで検査しようということになった。検査の方法は、鼻からチューブを入れ水を流し込み、その流れをMRIで確認する。