第45話 再び大腸カメラそして手術の方針決定
手術の方針を決定するための大腸カメラがスタートした。短期間で2回も大腸カメラだ。ただ今回は外科手術の方向性を決めるためのもので、手術に一歩近づく検査だ。ボクは年内に退院したい気持ちが強かったので、術式が気になっていた。開腹手術か腹腔鏡か…。
泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生
手術の方針を決定するための大腸カメラがスタートした。短期間で2回も大腸カメラだ。ただ今回は外科手術の方向性を決めるためのもので、手術に一歩近づく検査だ。ボクは年内に退院したい気持ちが強かったので、術式が気になっていた。開腹手術か腹腔鏡か…。
転院する朝を迎えた。転院先へは11時くらいまでに行くことになっている。入院していた消化器内科は完全個室だ。しかし転院先は個室の空きがないとのことだった。空くのを待っている時間は無い。ボクは個室の空きが出たら移動するという条件で6人部屋へ…。
「じゃあヒロ田くん、もう少し背中を丸めてもらっていいかい?」医師が下半身麻酔をするためボクに言ってきた。いよいよ痔ろうの手術だ。下半身麻酔をしての痔ろう手術は3回目だろうか…。「ジジ、ジジジ、ジ…」電気メスで切開していく。
消化器内科に入院する前、痔ろうも悪化していて肛門科を受診していた。その時は、まだ膿の溜まりが少なく、切開できる状態ではなかった。しかし消化器内科に入院してから少しずつ膿が溜まり、大腸の手術をする前に痔ろうの手術もしておいたほうが良いのではないか?ということになった。
憂鬱な朝を迎えた。今日は初めての小腸バリウム検査だ。鼻からチューブを入れて、そのチューブからバリウムを入れて小腸を見る。鼻からチューブを入れるのは、エレンタールをやるので慣れているが、それよりもチューブが太いようだ。
手術をする前に大腸カメラでの検査が必要だ。今回は狭窄の場所や長さを特定するためにレントゲン室で透視をしながらの検査だ。レントゲン室で大腸カメラをしたことがなかったボクは、どんな検査になるのだろうかと気になっていた。
ボクは病院に電話をし、主治医に現在の体調と、手術することを決めたと告げる。こうして外科手術を前提とした入院が決まった。入院が決まったと同時くらいで体調はさらに悪化。2日後には入院が決まっていたのにどんどん衰弱していった。
「正直ここまでの狭窄になっちゃうと手術しかないんだよね」。主治医からの提案は外科手術だった。ボクは手術しなくても良い方法はないのかすかさず聞くのだが、凄い狭窄になっているから塞がってしまうほうが怖いとのことだった。
絶食してエレンタールのみの摂取にもかかわらず、右下腹部痛が起きるようになっていたボクは、大腸カメラで検査することにした。いつも眠る注射をして検査をするので苦ではない。しかし今回の検査はいつもと違っていた。
「もうすぐ終わるからねー」医師が局所麻酔を打ちながらボクにそう声掛けしてくれる。痛みを和らげようと言ってくれてるのだとは思うが、麻酔をされてる側からすると「もうすぐ」のもうすぐが長く感じるのだ。「パンチ持ってきてー」医師が看護師さんにそう伝えている。