第26話 入院して再びレミケード治療

第26話 入院して再びレミケード治療

外来でのレミケード治療ができなくなって

1ヶ月後、採血と主治医の診察のため

病院へ。

気になるのは今後レミケードができるか?

もうできないのか?

ということだ。

採血が終わり、診察室に呼ばれるまでの

間、今後のレミケードのことを気にしな

がら待合室に座っていた。

「ヒロ田さん診察室へどうぞ」

ボクの順番が来た。

医師「前回レミケードの副作用出ちゃった

もんねー」

ボク「そうなんですよね。もうレミケード

での治療はダメなんでしょうか?」

医師「もしかしたら点滴の落とす速度を

ゆっくりやっていけば大丈夫かもしれない」

「でも、そうなると一泊の入院をして

もらわないとできないんだよね」

ボク「えっ?点滴の落とす速度をゆっくり

やったら大丈夫なんですか?」

医師「たぶんね。最初のうち今まで以上に

ゆっくり落として、慣らしてから徐々に

速めていけば大丈夫だと思うんだ」

「最初のうちに副作用の症状が出てこな

ければ、そのあとは問題なく進むと思う」

ボク「それならお願いします」

「レミケードやると良くなるようなので

できれば続けたいと思ってます」

医師「じゃあそれでやってみるかい?」

ボク「はい、お願いします。

いつからならできますか?

できれば早いほうが良いので」

医師「ちょっと聞いてみるね」

医師が最短でいつ入院できるかを

確認している。

医師「最短でね、2日後からなら大丈夫

みたい」

ボク「それじゃ、2日後で予約お願い

します」

こうしてボクは再びレミケードの治療が

できることになった。

2日後、ボクは再びレミケード治療する

ために入院の準備をして病院へ向かう。

いつものように受付を済ませ、病棟からの

お迎えを待つ。

荷物は1泊2日だからほとんどない。

いつもの入院と違うのは、初めて食事が

つくことだ。

ボクはこの頃、体調がずいぶん良く

なっていて、トイレの回数も減り

便も下痢ではなくなっていた。

そのため入院は入院でも絶食しない

入院はクローン病になって初めてで

何となく嬉しい気持ちだった。

ただ不安もある。

今回の入院で副作用が出てしまうと、

レミケード治療はできなくなる可能性が

高い。

レミケードをすることで体調が良くなって

きたボクは、できる限り続けたかった。

そんなことを考えていると病棟からの

お迎えが来た。

ボクが行ってる病院は全室個室。

別途料金もかからない。

1人で過ごしたいボクに、個室は

ありがたい。

病室に入り病衣に着替え、いつものように

身長、体重を測り、心電図を取りにいく。

それが終われば病室で待機。

担当の看護師さんがレミケード治療の

説明に来る。

治療は13時~13時30分くらいに

スタートするとのことだった。

12時近く。

昼食の準備ができたとアナウンスが入る。

ボクは今までクローン病で入院している

期間は、ずっと絶食だったため、ご飯を

取りに行くというのが何とも新鮮だった。

しかし、どこに取りに行けばいいのか?

自分の分はあるのだろうか?

という不安を持ちつつ、廊下に出てみる。

食事が廊下に置いてあるのが見えた。

ボクは恐る恐る置いてある場所に近づき、

自分の名前があるか覗き込んだ。

『お~、、、オレの名前があった!』

ボクは自分の名前の書かれた食事を持って

病室へと戻った。

クローン病になってから病院食という

ものを初めて食べる。

何が出たのかという記憶はないが、

IBD食というのはできないとのこと

だったので、潰瘍食だったと記憶している。

よく病院食は不味いという人もいるが、

ボクにとってはとても美味しい食事

だった。

自分で作ったりして食べるときは、

いろいろ気にして食べないものが

多かったのだけれど、病院食はバランスが

取れていて、今までクローン病になってから

食べたことのない食材もあり、一瞬

どうしようかと考えたが病院食という

ことと、クローン病のボクに出てる食事

なんだからという理由をつけて完食した。

とっても美味しい昼食を終えた後は、

レミケードの治療を待つだけ。

テレビを見ながら待つことにした。

13時が過ぎた頃だろうか。

看護師さんがレミケードの点滴や、その他

諸々持ってきた。

看護師「ヒロ田さん、副作用出ちゃった

んですねー」

ボク「そうなんですよー。あの時は初めて

のことでビックリしました」

看護師「そうですよねー。

それで今回は副作用が出ないように最初の

30分は凄くゆっくり落とします。

それで大丈夫か様子見て少しずつ速めて

いきますね」

ボク「途中から速めても大丈夫なもんで

しょうかね?」

看護師「もちろん途中でおかしくなれば

中止しなければいけないですけど、先生が

30分ゆっくり落として慣らしていけば

たぶん大丈夫だということなんです」

ボク「まぁ、やってみないとわかんない

ですしね。あの副作用でた時の感じは

覚えているので、何かおかしいと

思ったらすぐ言いますね」

看護師「はい、そうしてください」

こうしてボクは再び入院してのレミケード

治療を受けることになったのである。

ーつづくー

ヒロ田

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