第69話 抗生剤の効果ありで大腸バルーン拡張術へ

第69話 抗生剤の効果ありで大腸バルーン拡張術へ

Gキャップ治療を始めた当初は、『Gキャッ

プをやって効果があった!』そう主治医も

ボクも思っていた。

しかし、その後も体調不良時にGキャップ

治療を何度かやってはみたものの、効果は

まったくでなく『あのとき効果があったの

はなんでだ?』という疑問が出てきた。

主治医といろいろ話しているうちに、Gキャ

ップではなく、肺炎の時に点滴した抗生剤で

効果があったのでは?と結論付け、抗生剤を

1週間飲んでみることになったのだ。

ボクは抗生剤でいつしか下痢するようになっ

ていたので、あんまり飲みたくはなかった

のだが、主治医が『強力な下痢止め』を一緒

に処方するとのことだったので、1週間まじ

めに飲むことにした。

ところがその強力な下痢止めが処方されて

おらず、その日はそのまま抗生剤だけで飲ん

で様子を見ることにした。

だが、やはりトイレの回数が増えてきたため、

主治医に電話をし、強力な下痢止めを処方し

てもらうことになった。

結果的に抗生剤を2週間飲むことになり、

2週間後に採血をしたところ、CRP(炎症

反応)が1.69。さらにその2週間後の採血

では1.50になった。

正常値は0.30なので少し高いが、前々回の

7.30からすると随分良くなってきた。

抗生剤が効いてるのかな…。

ただ抗生剤でもクラビット、フラジールの

2種類はボクに合っていないようだ。

クラビットは下痢になるし、フラジールは

下痢にもなったし、食欲不振、あと味覚も

少しだけおかしくなったので、その2種類

はその後もずっと処方されなくなった。

主治医もCRPが下がってきていて喜んで

いるようだ。

主治医「ヒロ田さん、そろそろバルーン拡張

やってみるかい?」

ヒロ田「あっ、やっても大丈夫ですか?」

主治医「うん、病状落ち着いてきたから、や

ってみてもいいと思うよ」

ヒロ田「じゃあやりましょうか!」

主治医「いつでもいいよ」

ヒロ田「であれば早いうちがいいですね。

先生の検査は火曜日か木曜日でしたよね?」

主治医「うん、そうだけど金曜日の午後から

でも大丈夫だよ」

ヒロ田「一泊の入院が必要でしたよね?」

主治医「そうだねー、何かあったら困るから

一泊は入院してもらったほうがいいなー」

ヒロ田「じゃあ来週の金曜日でもいいですか

?」

主治医「うん、それじゃ来週の金曜日の午後

で予約入れとくねー」

前々回にもバルーン拡張の話は出たのだが

病状が良くなく、無理にやると腸に穴が開い

ても困るから…という理由で少し様子を見る

ことになっていたのだが、CRPも下がり病状

が落ち着いてきたと判断したのだろう。

バルーンで狭窄になった箇所を拡げてくれる

ことになった。

一度、狭窄が進み外科手術をしたことがある。

絶食してエレンタールだけにしているのに、

そのエレンタールが大腸を通過するだけで痛

みがでて、大腸カメラで見たところ爪楊枝く

らいの細さの狭窄を二箇所発見。

結果的に外科手術をするしかなかったのだ。

そんな経験から『狭窄が進むと外科手術に

なるかも…』と、どうしても悲観的に考え

てしまっていたが、バルーン拡張術をする

ことで外科手術を回避できることになるのは

正直嬉しいものだ。

バルーン拡張術当日。

この日の朝は、大腸カメラと同じで朝から

ニフレックを飲み腸をキレイにする。

その後は一泊入院の準備をして病院へ。

受付をしてから入院する病室へ移動。

大腸カメラをするから検査着を着用して病室

で待っていると看護師さんが呼びに来た。

検査場所はレントゲン室のようだ。

主治医から拡張するときに痛みがあると言わ

れたことと、2箇所ある狭窄のうち、まずは

1箇所だけバルーン拡張して、もう1箇所は

様子を見て後日やる予定とのことだった。

そしてボクはいつもの大腸カメラの時のよう

に、眠る注射を打ってもらう。

バルーン拡張術がスタートした。

主治医「あれ、少し腸が拡がってるねー」

ヒロ田「えっ?そうなんですか?」

主治医「うん、これなら拡張しなくても良い

かなー。でも一応やっておくねー」

ヒロ田「はい、お願いします」

主治医は痛みがあると言っていたので覚悟

していたのだが痛くはない。

ヒロ田「あれ?もう拡張してるんですか?」

主治医「うん、いまやってるよー」

ヒロ田「痛くないですね」

主治医「うん、そうかもしれないねー。やる

前から拡がってたからそれで痛くないのかも」

そんな話をしていた瞬間から意識が無くなっ

た。

主治医と会話した後バルーン拡張術終了まで

グッスリ寝てしまっていた。

そのまま病棟の看護助手さんが迎えに来てく

れて車イスで病室へ。

夕方、主治医が結果を説明しに来てくれた。

主治医「あんねー、病状が良くなったからか

この前みた時より狭窄部分が少し拡がってた

んだよね」

ヒロ田「そんなことあるんですねー」

主治医「そうだねー。病状が良くなって

浮腫みが取れたのかもしれない」

ヒロ田「へぇー、そうなんですかー」

主治医「一応ね、狭窄のところはバルーンで

拡張したんだけど、2箇所じゃなくて3箇所

あってさー」

ヒロ田「えっ、そうだったんですか」

主治医「うん、それで1箇所だけやって様子

見てからって話してたけど、少し拡がって

たこともあってスムーズにいったから、3箇

所とも拡張しておいたからー」

ヒロ田「あっ、そうなんですね。それは良か

ったです」

主治医「それじゃあ明日の朝、採血してから

退院して大丈夫だからー」

こうして大腸バルーン拡張術は無事終わった

のである。

ーつづくー

ヒロ田

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