第151話 ストーマ手術のための入院二十日目に外出許可のお伺いを立てる

第151話 ストーマ手術のための入院二十日目に外出許可のお伺いを立てる

2016年4月10日(日)、入院して十九日目の朝がきた。

日曜日なので今日も特に予定はない。

『しかし肛門をくり抜いて縫うと言ってるがどんな感じになるのかな…』

『くり抜いた部分だけを上手く縫うってことか…』

『明日はIVH用のカテーテルを腕のところに入れると言ってたな…』

『感染したら嫌だな。このまま大人しくしていれば大丈夫そうなものだけど…』

『だけど栄養不足だって言うしな…』

『早くこの便意から解放されたいな…』

『今日10日だろ、手術まであと11日あるもんなー…』

『早く手術したいって言ったってできないんだからしょうがないよな…』

『ストーマになったら何か大変なことあるかな…』

『大変なことと言っても今の状況よりはよりはいいだろうな…』

『そうだ、服を買いたいな…』

『WOCの林田さんはスキニージーンズとか細身のパンツでもゼンゼン大丈夫。

いま着てる服で問題ないと言ってたけど、入院するときに穿いてきたジーンズ

だと細いから、いざ退院する時になってやっぱり細いのは厳しいとなっても

代わりの服がないぞ…』

『どうせ手術まではほとんど予定がないんだよな…』

『だったら週明け主治医に外出許可もらおうかな…』

『親には申し訳ないけど送迎してもらって服屋さんに行こうかな…』

そんなことをボーッとしながら考える。

WOCナースからストーマの具体的なこと、外科医から手術の具体的な説明を聞いたことで

ボクもいろんなことがイメージできるようになった。

相変わらず便意は激しく、トイレ通いは面倒だったが手術後のことをイメージすると、少し

楽しくなってきたのである。

外科医が「肛門をくり抜きます」と言っていたその肛門だが、漏れを繰り返しているので

赤くただれて酷い状態らしい。

自分では見れないからどんな状況かわからないが、赤くただれているため肛門科から出して

もらっている軟膏を塗る必要があった。

ただ、軟膏を塗ってもすぐに効果が無くなってしまう…。

なぜなら塗った直後に便が漏れてしまうからだ。

『こんな状態だと肛門は残さないほうがいいって言うよな…』

予定が何もない日曜日、いろんなことを考えたのである。

2016年4月11日(月)、入院して二十日目の朝がきた。

今日はIVHのカテーテルを入れる日だ。

午後とは聞いているが、何時になるかわかっていない。

時間が決まっていないというのも何となく落ち着かないものだ。

朝9時頃、主治医が回診に来た。

主治医「今日、カテーテルの日だね」

ヒロ田「そうですね。先生がやるんですか?」

主治医「いや、ボクじゃなくて木田先生がやるんだわー」

ヒロ田「あっ、じゃあ時間てわからないですよね」

主治医「そうだねー。午後からになることは間違いないんだけど、もしかしたら

夕方とかになっちゃうかもなー。空き時間でやるので時間をハッキリ決めること

ができないんだよねー」

ヒロ田「まぁ、しょうがないですね。病室かトイレのどっちかしかいないので

呼ばれたらすぐ行けるので問題ないです」

主治医「うん、ちょっと遅い時間になるかもだけど…」

ヒロ田「あっ、先生、あと今日のカテーテル入れる以外は手術まで予定無いですよね?」

主治医「そうだねー、あとはカテーテル入れたら高カロリーの点滴で栄養つけてくだけ

だからやることはないかなー」

ヒロ田「それなら一度外出したいんですよ」

主治医「あー、外出ねー。どれくらいの時間?」

ヒロ田「5~6時間くらいってとこでしょうか…」

主治医「あー、それなら大丈夫だよ。日にち決まってるの?」

ヒロ田「そうですねー…」

主治医「あっ、13日はCT検査の予定があるから、その日は外出厳しいわー」

ヒロ田「はい、13日じゃなくて大丈夫です。14日とか15日で…」

主治医「うん、それじゃあ大丈夫」

ヒロ田「CT検査あるんですね」

主治医「うん、来週手術だからさ、最終の打ち合わせを14日にするのでその時に

必要なんだよね」

ヒロ田「そうなんですね。じゃあ13日はCTで予定入れときます」

主治医「うん、そうだね。じゃあ外出許可はその日の朝でいいので、また言って

もらえるかい?看護師さんでもいいし。許可出すからさー」

ヒロ田「わかりました。前の日にでも看護師さんに伝えておきます」

『よし、外出許可をもらったから親に電話して服を買いに連れていってもらおう』

『14日、15日どっちが都合いいか聞いてみないと…』

親に電話をして確認してみると、両日とも空いているという。

ならば早めがいいということで14日に送迎をお願いした。

外出できるのかと思うと少し気持ちが高ぶってきた。

『よし、外出できるぞ!どんな服にしようかな…』

『細身のパンツはあるからそれはいいとして、万が一のことを考えて太めのパンツを

買っておいたほうがいいかな…』

『あと、上に着る服もなー、少しダボッとした緩い感じのほうがいいのかな…』

『ストーマに便が溜まってきてパウチ(袋)が膨らんできたら一発でおかしいと思われる

から、気づかれないような服装がいいよな…』

ずっと病院から出ていないので、少しの時間でも外出できるのは嬉しい。

ボクは今からどんな服を買おうか、ワクワクしながら考えていたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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