第184話 入院してから初めての食事が出てきた

第184話 入院してから初めての食事が出てきた

「ヒロ田さん、今日担当です。よろしく

お願いします!」

医師の回診が終わって間もなく担当の看護師

さんがやってきた。

ヒロ田「あっ、よろしくお願いします」

看護師「体調変わりないですか?」

ヒロ田「すっかり良くなりました!」

看護師「それは良かったです!それで今日か

らお食事開始なんですね」

ヒロ田「そうみたいです」

看護師「それで、今日初めての食事なので、

ゆっくり食べて食事の量は3割くらいにして

ほしいんです」

ヒロ田「あっ、わかりました。食べれそうで

も3割くらいの量で食べるのを止めたほうが

良いってことですね?」

看護師「そうなんです。急に食べることによ

って具合悪くなっても困るので、皆さんに

最初は3割くらいで様子見てもらってるんで

す」

ヒロ田「はい、大丈夫です。エレンタールは

いつも通りやっていいんですよね?」

看護師「そうですね、先生何も言ってなかっ

たのでエレンタールは続けてもらって大丈夫

です」

ヒロ田「わかりました」

『どんな食事が出てくるのかな…』

『三分粥って言ってたから、お粥と具なし

の味噌汁ってとこかな…』

『まぁ、それでも塩味のものを欲してたから

具なしの味噌汁でもあったら嬉しいな…』

『よし、あとは退院に向けて体力をつけて

いかなきゃだな…』

ボクは再び病院内をグルグル歩く。

基本はゆっくり歩くがたまには早歩きを

してみる。

『よし、痛くはないな…』

20~30分歩いたところで病室に戻る。

少し休憩して今度は読書。

手術前と違って集中力が出てきた。

しかも、うまくいけば4日後には退院

できる。

「ヒロ田さん、装具交換しましょうか?」

WOCナースの林田さんが病室に来た。

ヒロ田「あっ、もう交換する時間なんです

ね!」

今日はストーマ交換日。

3日目での交換だ。

ヒロ田「うまくいけば12日に退院すること

になったんですよー。今日からご飯開始で

問題なければですけど…。あっ、あと林田

さんのOKが出ればって言ってました」

林田さん「あっ、そうなんですね。ヒロ田

さんストーマ交換も自分でできるし、私は

いつ退院しても大丈夫だと思ってますよ」

ヒロ田「これやっぱりストーマ交換がうま

くできないと退院延びることってあるんで

すか?」

林田さん「そうですねー、ありますよ。自

分でなかなか上手く交換できないっていう

人はやっぱり退院は延びてしまいますかねー

…」

ヒロ田「いや、ボクも気にはなっていますよ。

いま病院にいるからいいんですけど、退院し

てから大丈夫かなーと…」

林田さん「ヒロ田さん早くから積極的に自分

で交換したいって言って自分でやってるから

ゼンゼン問題ないですよ!今日も確認はしま

すけどね。」

ヒロ田「はい、少し不安ではあるので確認は

お願いしたいです」

そんなこんなでストーマ交換も終わり、病室

に戻ってきたのは40分後の15時頃。

そこからは退院してからの行動パターンを

考えたり読書をしたり…。

16時30分頃、再び院内を20分くらいウォー

キング。

病室に戻ってきてからは少し休憩。

17時30分頃、食事が運ばれてきた。

『おっ、入院して初めての食事だ』

『どんな感じかな…』

『三分粥と具なしの味噌汁かな…』

いろんなことを頭の中で考えながら食事を

取りに行くと…。

『あれ、なんか皿の量が多いぞ…』

『名前は…?間違ってないな…』

三分粥と具なしの味噌汁と思っていたが、

蓋を開けてみると…

な、な、なんと、おかずまで付いていた!

2016年5月9日夕食。

入院して初めての食事は、

・三分粥

・具なしの味噌汁

・じゃがいもの煮物

・炒り卵(あんかけ)

という内容だった。

『あれ、手術後初めての食事だけど芋とか

大丈夫なのかな…』

そんなことを思いながらも病院で出てくる

食べ物は大丈夫だろうと、芋も卵も食べて

みた。

『いや~塩味最高!』

『良く病院のお粥は味が無くて美味しくな

いって言う人いるけど十分おいしいな…』

『食べれるってことは幸せなことだ…』

『これ全部食べれそうだぞ…』

『もう3割食べたかな…』

『もう少し大丈夫かな…』

全部食べれそうな勢いだったが、3割くらい

食べたところで止めることにしたのである。

ーつづくー

ヒロ田

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